時事ネタ

親日著名人とマザー・テレサとフォーカス

記録的な大ヒットを続けている映画『トップガン・マーヴェリック』。
主演のトム・クルーズは今月60歳の誕生日を迎えた。
自他共に認める親日家のトムは来日回数も20回を超えている。
そんな話をきくと無条件でトムの映画を応援したくなるのが人情というものだ。
来年には『ミッション:インポッシブル』シリーズの最新作が公開されるが、予告編をみるかぎりこれもすごい作品になりそうだ。

トムに勝るとも劣らない親日スターがいる。
日本のラーメンが大好きでこっそり日本に来ては各地のラーメン店巡りをしているのがキアヌ・リーヴス。
数えてみたら日本に来たのは20回以上になっていた。
なんといっても日本はファンもメディアも優しい。
執拗に追いかけないし、パパラッチもいないから安心して好きなことができる。
テレビ番組に出たとき、あこがれのスター千葉真一さんと一緒になった時はあまりに嬉しくて子どものように大はしゃぎしてしまった。

トムやキアヌに負けていない親日スターがいる。
仕事だけでなくプライベートで何度も日本に来ているほどの日本好きがヒュー・ジャックマンだ。
18歳の時、仲よしグループ10人組で「40歳になったら日本に行こう」と誓いを立てた。2007年(39歳)にそれを実現させたという自慢話をインタビュー相手に嬉々として語った。
息子を連れて富士山に登ったり、立ち食いそばの『富士そば』に立ち寄ったりもした。
そんなはずはないと思うから、誰にも気づかれずにそばを堪能して店を出ることができた。

親日家といえるかどうか分からないが、たくさんのオファーをしてくれた日本には三度も訪問したことがあるマザー・テレサ。
二度目の1982年4月には宝塚の青年会議所が「愛と平和の集い」を開催してくれた。
その日は春だというのに夏を思わせる強い日差し。
その日差し以上に強かったのがスタンドに集まった聴衆のまなざしだった。

スタンド?
そう、その日のイベントは「阪神競馬場」で開催されたのだ。
正面ダートに設置された演台に、白いサリーを頭からまとったマザー・テレサが立つ。
この3年前にノーベル平和賞を受賞した彼女が正面スタンドの聴衆に向かって愛と平和と貧困撲滅を訴えたのだ。

マザー・テレサの口癖は「フォーカス」。
「私は『反戦集会』には行かないけど、『平和集会』には行くわ」
反戦集会は戦争にフォーカスが、平和集会は平和にフォーカスが当たっているからだ。

競馬評論家・井崎 脩五郎氏がすごいことを発見した。
マザー・テレサが阪神競馬場でメッセージした翌月に同競馬場でレースが再開され、その週に「ダイタクフォーカス」という馬が勝ったというのだ。
フォーカスの力はやっぱりすごい。