時事ネタ

「読書合宿」in 下呂

この週末は下呂温泉(げろおんせん)で読書合宿。
下呂は名古屋から100分程度とほど近いことから家族旅行や社員旅行などで過去数回来ている。
ただプライベート利用はこれが初めてとなった。
下呂温泉は岐阜県飛騨地方の下呂市にあり、室町時代から有馬、草津と並んで「日本三名泉」とうたわれてきた。

「噴泉池」は飛騨川沿いの河川敷にある。
観光客や地元民が気軽に入浴できるよう1983年から「噴泉池」と呼ばれる入浴施設が一般公開されてきた。
河川敷にある混浴で周囲から丸見えになる。
だが開放感がたまらないことと24時間無料で使えることから利用客も多かった。
私も2~3度利用したことがある。

だがルール違反やトラブル・苦情も多く、2010年から男女とも水着着用が義務付けられることになった。
これで一件落着と思われたが、その後もルール違反が続いたようだ。
昨年12月1日から「噴泉池」は足湯専用になってしまった。
足湯なんて下呂にごろごろあるのでありがたみがない。
下呂の文化がひとつ消えてしまったことが残念だ。
ただお湯の良さは昔も今も変わらない。
ぬめり感あるアルカリ性単純温泉は昔から「健康の湯」「美人の湯」として定評がある。

今回、宿をとったのは「水明館」。下呂屈指の名旅館で上皇となられた天皇陛下や総理大臣なども泊まられたり、人気歌手のコンサートや寄席、将棋の対局戦などもこの宿で行われてきた。

今回の「読書合宿」には友人も参加したが普段は一人で行う。
くつかの約束事がある。

  1. 現地滞在中は入浴、食事、睡眠時間以外はすべて読書にあてる
    (一泊合宿の場合、約10時間ある)
  2. 往復の移動時間も読書する(往復で5時間程度)
  3. 飲酒はしないしテレビもみない。ノートパソコンも持参しない

「読書合宿」以外にもこんな合宿がある。

  • 計画を仕上げてしまうための「計画合宿」(年末はこれが多い)
  • 体調を整えるための「断食合宿」「半断食合宿」
    (最近はやっていないがこれまでに淡路島、群馬など10回はやった)
  • 集中して原稿作りをする「執筆合宿」(本の執筆で2回やった)
  • 座禅三昧の境地に入る「座禅合宿」や「写経合宿」(瀬戸内で一週間合宿の経験あり)
  • 何かの開発を進めるための「開発合宿」(未開催)

もちろん複数の目的を兼ねてもよいだろう。
たとえば断食をやりながら読書する「断食読書合宿」。
大切なことは、目的を明確にしておくことだ。アウトプットを明確にしておくとより分かりやすい。
たとえば「原稿を30枚書く」とか「この本を読破する」というように。

今回は「環境経営入門講座」用にその関連書籍を読むと決めていた。
友人も合流するのでルールを多少緩め、夕食(フレンチコース)時にワインをいただいた。しかしそれ以外はお互いしっかり読書時間を確保できるように、あえて部屋を別々の棟にした。

「家や会社でも読書できるのでは?」というご指摘を受けるが私はあえて「家ではできない」と答えてきた。
普段より高い集中力で本に向かい、読書三昧の境地に入るには日常茶飯から離れる必要がある
不思議なもので、あの温泉のあの旅館でこの本をこんな気分で読んだということはよく覚えている。
実は読書そのものが目的なのではなく旅にテーマを与えるためにやっているのである。