Rewrite:2014年4月2日(水)
某社長:「武沢さん、明後日の経営会議なんですが、こんな所を落としどころにしたいのですがどう思われますか?」
武沢:「え、オトシドコロ?」
某社長:「そう、落とし込みと言っても良いのですが。」
武沢:「オトシコミ?」
まだ始まってもいない経営会議に“落としどころ”や“落とし込み”なんて相撲の技のようなものがあるのだろうか?
いったいなんのために会議を開くのだろうか。おそらくこの社長にとって「経営会議」とは部下育成の場か、あるいは、方針伝達の場なのだろう。経営幹部から意見や知恵を集め、今後の経営にそれを活かそうという気持ちがないことだけはたしかなようだ。
そもそも経営会議がセレモニーのように形式的に行われていることにも疑問を感じる。定刻に始まって定刻に終わることや、前もって議題が決まっていること、議事録が整備されていることなどは結構なことだ。しかし、そうした形式のとらわれ過ぎてしまい、定刻に終わることを金科玉条にしてしまうと大切な議論ができないことがある。反対に、定刻前にサッサと終われば良いにも関わらず定刻まで間延びした会議を行う会社もある。
2時間予定していた経営会議が15分で終わっても良いし、4時間かかってもよい。問題なのは、何をどのように話し合い、その結果がどのように活かされるのかということだ。
会議は教える場である。会議は問いかける場である。会議は話し合う場である。会議は決定を下す場である。会議は確認する場である。会議は・・・。あなたの会社の経営会議は何を目的とした場になっているだろうか。
「平時の会議」と「曲がり角での会議」があるとするならば、「平時の会議」は進捗確認と今後の予定を確認すればOKだ。ところが、業界かわが社が「曲がり角」(転機)に来ているのならば、年に何度かは「制限時間なし」の曲がり角会議を開催すべきだろう。宿泊でき、会議室があるところに全役員(全幹部)が集まってエンドレスで議論するのだ。
ただし、テーマや議題だけはきっちりと用意しておこう。