ビスケットメーカーの社長がコンピュータ会社に、ゲームメーカーの社長が自動車会社に、というようにプロ経営者は業種を選ばずスカウトされ、移籍先でも成功する。
売っている商材には関係なく、マネジメントとリーダーシップの能力が求められるのだ。
スポーツでもそうあってほしい。
だが、プロ野球未経験者のGM(ゼネラルマネジャー)として密かに注目していた楽天のキーナート氏が先月解任された。
新しいスタイルのプロ球団経営を楽天に期待していたのに、やはりプロ野球指導者は経験者でなければならないのか、と残念に思う。
だが、私の願いは変わらない。
マネジメントやリーダーシップのある人には非経験者でもスポーツ指導をさせるべきだ、と思う。
特に、こんな記事を読んだ日には、なおさらその思いが募る。
・・・どん底の堀内巨人には、ゲキも飛ばない!?
巨人OB会幹事会が4日(5月)に、都内の中華料理店で行われた。
次期監督の有力候補として注目される江川卓、中畑清の両氏も出席したというから、聞き捨てにできない。だが、実のある再建策が提案されたと思いきや、こちらまで足並みが乱れたから事態は深刻だ。
(中略)
広岡氏が、「理論、技術に自信のあるOBは、もっと積極的に現役選手にアドバイスすべき」と口火を切ると、江川、中畑両氏は、「頼まれもしないのにアドバイスしようとすると、今どきの選手は反発する」と難色を示したという。
また、広岡氏がどうにも許せないのは、現役選手たちが試合前の練習中、もっぱら黒い練習着姿で、さらに帽子やヘルメットをかぶっていない者が目立つこと。
「せめて開場後、ファンがスタンドに姿を見せる時刻になったら、試合用ユニホームを着るべき。それが礼儀でしょう。帽子やヘルメット着用は当然。現状ではみっともないし、誰が打っているのかもわかりづらい。揚げ句、ピアスではねぇ」と苦言を呈した。
が、ここでも江川氏が、「今や、一般企業でもノーネクタイや、スーツを着ないことが許され、そういうラフな感覚でないと入社希望者が集まらない時代ですよ」と反論するなど、若手幹事との溝は深まる一方。
(後略)
・・・
全文記事 → http://www.zakzak.co.jp/spo/2005_05/s2005050601.html
こんな情けない発言をする人が次期監督候補だということに今の巨人軍の深刻さがうかがわれる。もちろん、これは巨人軍に限った話しではないかもしれない。
そんな折り、こんな明るい話題を聞いた。
大阪のサクセスなにわ株式会社(田中得夫社長)に在籍する吉村巧氏は、主に高校の野球部の指導で東奔西走しているという。そして、彼が関与した高校がやがて「何十年ぶりに甲子園出場」とか、いつも1回戦で敗退していたのが、3回戦4回戦に残れるようになった、という高校が続出しているというのだ。
もちろん監督の手腕があってのことだろうが、モティベーションコーチとしての吉村氏の功績は大きい。
そして、ここが一番大事なところだが、吉村氏には野球経験はない。
それどころか、運動らしきことは全く未経験で、元漫才師、現モティベーションコーチだということ。
吉本氏のコーチ力が、年下の高校生相手だから通用したとは思えない。年上のプロにでも通用する可能性が高いと思う。
いやスポーツだろうがビジネスだろうが何だろうが、人間が挑むこと、くじけること、跳ね返していくことのメカニズムには科学性や法則性が働いているはずだ。そう考えると、該当事業の経験は関係なくコーチや指導にあたれると思うのだ。
念のために連絡先を。
サクセスなにわ株式会社
〒530-0012大阪市北区芝田1-14-10三裕ビル http://www.sgp-jp.com/