Rewrite:2014年3月28日(金)
20代、30代の若者をいかに経営参加させることができるか、それが経営者の知恵の使いどころである。一握りの経営陣が、しかもかなり高齢化した経営陣だけで会社をひっぱり続けるのには無理がある。
私が以前勤めていた会社は経営陣の平均年齢が40歳前後と若い会社だった。会社全体でも平均年齢は26歳ぐらいだったと記憶している。28歳の私は人材育成の仕事を任されていたが、経営会議に参加する方法が二つあった。
1.議案書の提出による間接的参加
毎週月曜日の朝に開かれる役員会議に一般社員が議案書を提出できた。報告・連絡・相談的なものから企画書や業務改善計画書にいたるまで、担当上司経由で意見具申できる制度だ。上司から仕事を頼まれるときも、「武沢君、この企画は来週の役員会議に議案書を提出してくれ」などと言われることが多かった。
2.役員会議への直接参加
議案書の内容によっては、担当上司から発表されるよりも直接担当者から聞いたほうが早い場合がある。そうした場合は、担当者は会議に参加することになる。
こうした機会があると、若者にとって緊張はするが大いに励みになる。
「青年取締役」という制度を設けている会社もある。
神奈川県のA社(水道用ろか器メーカー)は従業員64人。若手社員から業務改善プランを募集し、優秀なプランの発案者1名を期間限定の青年取締役に任命する。通常は一年間の任期で、その間は待遇も取締役の報酬規定に準じるという。期間中に予定の成果を出せば、その後の昇進にも結びつけるそうだ。もともとは社内を活性化し、やる気を引き出すために始めた制度だが今では重要な業務改革制度のひとつになっているという。