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続・エグゼクティブとは

●経営者の力量は、立案力と遂行力のかけ算である。つまり、立案力と遂行力という二つの辺からなる面が経営者の実力なのだ。

エグゼクティブ(経営者)という英語の語源となったエグゼキュートという単語には、実行・遂行・執行という意味がある。もっとグロテスクに表現するならば、魚の血抜きをするために飛び跳ねる魚を手で押さえ、包丁でキュッと締める。ニワトリを料理するためにギュッと首を締める。あの一瞬の“執行力”をエグゼキュートという。やるときには一気にやるのだ。

●そこでまず、昨日号で次の五つの質問を出した。

・経営計画を作ってからというもの、生活習慣や勤務習慣が変わった
・経営計画を社内で発表したところ、社内が活気づき始めた
・肌身離さず経営計画書を持ち歩き、ヒマがあればそれを見ている
・仕事上の夢が叶っている姿を、本当に夢でみる
・いろんな所でいろんな会話をするが、自社の経営計画の内容について人と語りあっている時が一番楽しい。
この5問中、4点以上とれれば、「立案力」は合格水準に達していると言えよう。もし3点以下であれば、もっと納得ができる計画書が作れるよう努力したが良い。

●次に「遂行力」について考えてみよう。

アイデアを実行に移すには勇気がいる。アイデアを試してみたが結局失敗に終わることよりも、アイデアを試すことなく企画段階でお蔵入りすることのほうが多い。その原因は、アイデア自身が良くなかった時もあるが、多くの場合はアイデアの鮮度劣化と窒息だ。

●出来ないかもしれない、間違っているかもしれない、失敗したくない、もうちょっと情報を集めて・・・。こうした気持ちが強すぎると、アイデアを窒息させてしまうことが多いのだ。

アイデアは、未熟と思える段階でもスピーディに行動に移してみるくらいがちょうどよい。

●もし3年前、「がんばれ社長!」の発刊を綿密にプランニングし、じっくりと検討していたら、結局私はメルマガを創刊しなかったに違いない。なぜなら、わからないことだらけだったからだ。

・ネタはどうする?
・いつ書く?
・どうやって読者を集める?
・どうやってビジネスにつなげる?
・間違ったこと書いて批判を浴びたらどうする?
・本業の売り上げに悪影響がでたときの撤退基準は?
・・・etc.

要するに、新しいことを始めるときにはわからないことがものすごく多いのだ。そのわからないことに対して答えを求めようとしてはならない。永久に続くQ&Aが始まってしまうからだ。

●私は軽率なほど素早く決断した。即日メルマガを創刊したあとは、配信を続けながら感触をつかんできた。時々軌道修正もした。だから続けてくることができた。

幸運にも素敵な読者に恵まれ、順調にインターネット部門が育ってきたが、もしメルマガ事業で失敗したとしても大した問題ではない。別のやり方を探すだけのことだ。

●最近では主力部門に育ってきた「メルマガ広告」を始めたときもそうだ。たった一つか二つのサイトで公開されていた広告掲載料金と募集ホームページを参考に、見よう見まねで広告受付ページを作り、メールフォームも作った。
それだけの第一歩に費やした時間はわずか2~3時間。この労力が今、毎月250万円以上の収益を生みだしている。これも、アイデアを遂行したおかげだ。

●反面、軽率な遂行によって失敗したことも多数ある。色紙通販サービスやカレンダー通販、メンバーシップサービス「e-comon倶楽部」などだ。
これらは、アイデアが間違っていた部分と、アイデアはナイスだが、やり方が間違っていた部分とに分けて事後評価してある。従って、失敗の中にも次に活かせる教訓があるのだ。

●おっと。自分のことを書きすぎたようで、紙面がなくなってしまった。「遂行力」について、もう少し述べたいことがあるので、明日に続く。