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続続・エグゼクティブとは

●今日は、昨日・おとといと二日続いた「エグゼクティブ」シリーズの最終回。昨日までは、経営者の力量は、「立案力」と「遂行力」のかけ算だ、というお話しをしてきた。

余談ながら、昨夜は愛知県豊橋市で講演を行った。幹事の方によれば、この街にも評判のeコマース成功店があるという。URLをご紹介いただき、サイトを見てびっくりしたのでまずはご紹介しておきたい。

●小売店は、メーカーや問屋から仕入れた商材をお客に売るのが仕事なのではない。その逆だ。
お客が欲しがる商品をメーカーや問屋から仕入れて売るのである。それを形にしたのがこのサイトだ。

★フライパン倶楽部 http://www.furaipan.com/

商品だけを売るのではなく、情報や知恵も売る。そうすることによって高い付加価値をお客様に提供でき、ビジネスとしても高い粗利益率を実現できる。お客さんとも太い信頼関係を築くことが可能となる。そうした理想的状態がこの「フライパン倶楽部」から感じ取れるのだ。


●「フライパン倶楽部」の母体企業は、愛知県豊橋市の「キッチンステーション・タカツ」という料理道具専門店。さらにその前身は、93年前に創業した「高津金物店」である。

時代と環境の変化にあわせてビジネスのスタイルも変化させてきた。

「フライパン倶楽部」という形でeコマース事業部が立ち上がったのが98年8月というから5年前のこと。未確認情報ながら、月商は1,500万円をすでに突破し、今なお成長途上との評判だ。


●このサイトを立ち上げる前の段階で、サイト代表の高津さんにはいろいろなアイデアが思い浮かんだに違いない。

・何を主力に売ろうか
・どんなメニュー構成にしよう
・どんなデザインにしよう
・フレームでやろうか非フレームにしようか
・お客さんの声をどうやって集めよう
・商品はどうやって見せよう

こうしたことを考え、ひとつずつ意思決定していく。この段階では、経営者としての「立案力」の確かさが問われている。並の立案力でしかなければ、ごく普通のサイトしか作れない。並ではいやだ、という並々ならぬ決意があるからこそ、立案段階でも並以上の要求を自らに課すのだ。


●次にそれを実行に移す段階になる。それは膨大な作業であり、技術的にも時間的にも制約がある。そのなかで妥協する部分としない部分とを峻別し、心に描いたイメージ通りのサイトを構築していく作業は「遂行力」そのものである。遠大な作業工程を経て今のサイトがある。

遂行力とは、

1.自分一人でやりきる実行力
2.他の人にやらせきる指導力、徹底力

の両面がある。少なくとも中小零細企業のリーダーは、「1」の実行力がなくては周囲は動いてくれない。あなたが渦の中心にいなくてはならないのだ。

●エギュゼキュート(執行する)という語源から生まれたエグゼクティブは、ニワトリのくびを締めるように、細部まできっちりと仕事を遂行する人のことである。自分と周囲に向かって困難を要求するということは、返り血を浴びることもある。だが、それでもエグゼキュートするには理由がある。
それは、私利私欲で困難を要求しているのではなく、夢と志の実現という大義名分に向かってお互いに挑戦しているのだというスタンスなのだ。

もっと大胆にエグゼキュートしようではないか。