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方針を語る前に

●方針を社員に浸透させるのに効果的な方法があるか?というのが昨日の設問だった。そして、そんな小さな技法に腐心しているようではダメだというお話を昨日した。

●方針の伝達というのは、経営者の大切な仕事である。方針だけではない。

・理念の伝達
・目標の伝達
・価値観の伝達
・夢の伝達

だが私は、伝達の技法など研究するほどのことはないと思う。


●スイスの思想家アミエルが、「主義以上に価値あるものは習慣だ」と指摘しているように、経営者が口から発する言葉や、手で書く文字というのは、部下に何かを伝えるうえでの小さな表現道具の一つにすぎない。

言葉や文字で示す方針やビジョンというものは、誰でも簡単に創作することができるのである。作ったばかりの方針や計画など、部下から見れば大した価値をもたない。そうした安易な方法よりももっと大切で価値あるもの、それはリーダーの習慣変化である。

●リーダーが自らの方針や夢に賭けているのであれば、そのリーダー自身の行為や雰囲気に何か変化が起きる。部下が見ているのはそちらのほうの変化なのだ。そうしたベースの上に言葉や文字が重なったとき、活きた方針書になるのだ。