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キャッシュフローゲーム

友人6名でキャッシュフローゲームを行った。人生ゲームと同じようなボードゲームなのだが、手元に一枚紙が配られる。この一枚の紙がミソだ。収支明細とバランスシートを書くのだ。選んだカードによって職業が決められる。私は警察署長だったが、医者もいれば看護婦もいる。優勝したのは門番だったことを思うと、職業と資産形成は別物のようだ。

このキャッシュフローゲームの良いところは、ひとつの意思決定がキャッシュフローやバランスシートにどのような影響を及ぼすのか、その場で計算しながらゲームを進める点だ。お互いの収支状況や財産状況をすべてオープンにしながら、一人ずつ順番にさいころを振り、カードをめくって意思決定する。子供が増えればコストがかかるし、カードで買い物をすれば負債が増える。この
ような生活上のキャッシュフローもあれば、投資としての意思決定が迫られるときもある。

例えば、頭金1,000万円で3,000万円の不動産を買ったとする。2,000万円は銀行ローンだ。以後毎月、家賃収入が25万円入ってくるとする。この場合、キャッシュフローを見ると、毎月25万円ずつ安定収入が入るが、銀行ローン返済のために元利あわせて20万円の支出がある。差し引きすると、5万円のキャッシュフローが増える。貸借対照表でみれば、資産は、現金が1,000万円減って不動産が3000万円増える。負債は2,000万円増える。手元の現預金が6,000万円になるまではスモールビジネスでコツコツ収益を上げるしかないが、6,000万円を超えたとたんにビッグビジネスに挑むことが出来る。(ゲームではドル単位)

投資家になることで、ビジネスを売り買いするという概念もある。株式や投資信託への投資もあり、運が悪いと安く買ったつもりの株でも持ち株が半分に減ることがある。借金をしてでも投資すべき時もあれば、借金で投資してはいけない事業もある。すべてはゲーマーが自分で判断する。

このようにして、毎月のキャッシュフローからサラリー(給与)を除いた金額が固定支出を上回ったとき、別の金持ちゲームが待っている。最終的なゴールは、自分の設定した夢(金額が決まっている)を手に入れた時だ。もちろん運も左右するが、運を見方にする才能が勝敗を決める。

私たちは、まず自分のビジネスを成功させなければならない。自分のビジネスを成功させることによって、個人と会社のキャッシュフローも増えて、ビッグビジネスに挑むことができるようになる。

現実の経営は複雑だ。ゲームのように数字だけでは割りきれない。しかし、計数感覚を刺激する意味では実に良くできていた。機会があればリベンジマッチに挑みたい。