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社内標語で社員のやる気が高まる ”ある” 方法

P 社の P 社長(40)と Barに行った。お笑いが大好きな P 社長は、いまでも素人漫才をやっており、YouTubeに漫才動画をあげていたこともあるという。
ビートたけしが大好きで、「赤信号みんなで渡ればこわくない」「寝る前にきちんと締めよう親の首」「気をつけようブスが痴漢を待っている」「あわてるな昔はみんなあるいてた」など、たけしの”毒ガス標語”をアレンジしてネタにしているそうだ。

「どんなアレンジをするの?」と聞いてみたところ、「寝る前にきちんと締めよう親の首」の「親」の部分を嫁や夫などの言葉に変える。
「面白いでしょ?」と聞かれたので「微妙ですね」とお答えした。

「あらら、お笑いは嫌いですか?」
「いや、好きですよ。大好きと言ってもいい」
「だったらどうして”微妙”なんですか?」
「漫才師が言うから笑える。特にたけしのような毒舌キャラだから笑って許される。それを、夫や社長の立場の人が言ったとしたら、周囲は引くでしょね」
「やっぱりそうですか」

案の定、奥さんと幹部社員の反対があってその YouTube 動画は削除させられたらしい。しかし、P 社長はへこんでいない。

「武沢さん。私の漫才で使う毒ガス標語は評判がイマイチですが、最近始めた”毒ガス社内標語”は好評なんですよ」と胸を張った。

【P 社 社内毒ガス標語 2014年 優秀作】

・火の用心 芋は焼いても 工場焼くな
・不具合を ほかっておいたら 対策書
・断捨離で 銀シャリどっさり 喰えるまで
・ホウレンソウ 食べてポパイは 百人力
・決算書 みんなの手垢で 真っ黒け
・決算書 誰も見ないと 真っ赤っか
・オンリーユー とことんやれば オンリーワン
・ワリカンで いつも仲良く 貸し借りなし
・先輩の 技はとっても 金とるな
・締め切り日 それは仕事を 始める日

P 社では年に二回(6月と12月)「毒ガス標語」を社員から集め、優秀作品10本ほどを選ぶという。作品が選ばれると金一封がもらえ、その標語がポスターになって社内に貼られるという。この毒ガス標語制度は昨年暮れに始まったばかりだそうだが、果たして毒ガス漫才で評判が落とした社長が、この方法で汚名を返上できるか、見ものである。