ニューヨークの株式市場が史上最高値を更新した。日本でも株式市場が順調に値上がりし、投資家のバイブルともいわれる「会社四季報」や「日経会社情報」が先月からずっと品切れしているという。ネット書店ではどうだろうか、今 Amazon で確認してみた。たしかに中古本が売られているだけである。
かなり加熱しているようで、早くも「バブルだ！」と声高に叫ぶ一派があれば、「失われた 20年を取りもどす動きがついに始まった」と本格相場を指摘するグループもある。どうなるかは分からない。各々が思惑をもっているから相場が形成されるわけで、全員が同じ思惑になれば売り買いが成立しなくなるからだ。
日本株が上昇することは極めて好ましいことで万々歳だと思う。この際、資金の一部で株式投資するのも悪くはない。ただし、それは個人資金でやるべきであって会社の資金で投資するのは厳に慎みたい。
また、個人資金の場合でも値動きを見るのは朝刊で一回チェックする程度にとどめ、日に何度も株価を見るのはやめよう。それは「投資」とはいわず「投機」（短期売買で利益を得ようとすること）というもので、経営者が投機に走ると経営がおろそかになる。そこで得たいくばくかの利益など、たかが知れている。経営に専念できなくなるようであれば投資すらもしない方がよい。
私は 46歳でメルマガを始めたとき、大切な時間と関心を奪ってしまうものから遠ざかろうと決めた。その最たるものがギャンブルで、幸い私はギャンブルにはまったく興味がない。ただ、サラブレッドには興味があって北海道まで競り市（セレクトセール）を見物に行くほどだが、馬券は買わない。パチンコも好きだったがタバコと一緒にやめた。
そういうわけで、ギャンブルは無縁なのだが短期スパンの投資（投機）は時々やっていた。インターネットを使って値動きが分かるのでそちらに心を奪われ、利益が出ても損が出ても仕事に影響が出る。なのでメルマガ発行と同時にやめた。
ゲームの類いからも遠ざかった。かつては一週間仕事を休んで熱中したこともあるゲームだが、今は人生やビジネスの方がゲームより面白いから近づかなくなった。
来月で 59歳になるが、半世紀以上かけてようやく学習する大人になってきたのかもしれない。それが出来るようになれば、ようやく人生本番だ。今ごろ本番かよ、と指摘されようが本番が始められただけでもありがたいと思う。
