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ダイナムの姿勢 その1

Rewrite:2014年3月26日(水)

パチンコ業界の雄・「ダイナム」はダイナミックとアミューズメントとを合体させた造語だが、この会社、標準化の権化(ごんげ)と言ってよい。平成25年3月期において売上高1,590億、経常利益316億というモンスター企業だ。

普通なら、企業が営々と築き上げてきた「標準化されたノウハウ」こそ企業の生命線なのに、それを惜しげもなく公開しているのがダイナムという会社の特長でもある。

同社のサイトをご覧になると良い。非公開企業にもかかわらず、損益や貸借、キャッシュフローなどの財務データから出店計画にいたるまで、公開企業以上に情報開示が進んでいる。
一部引用してみよう。
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ダイナムの経営方針のひとつが「情報開示」です。パチンコ業界の社会的地位を向上させるためには、できるだけ多くの方に、パチンコ業界とホール経営企業の現状を正しく理解していただくことが必要です。そこでダイナムでは、金融機関や証券会社を対象として、1997年3月期の決算から半期に一度、決算説明会を開催しています。株式公開をしていない企業がこうした説明会を開催する例は非常に少ないと言えます。1997年当時では決算情報を開示する企業は皆無でしたが、現在では決算説明会やホームページ上で決算情報を開示しているホール経営企業が増えてきています。

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「内容が良いから公表しているだけだ」とか、「同業店に対する圧力だ」という声も聞くが、それはうがったものの見方だろう。

チェーンストア経営の理論や哲学を学ぶ場として、東京に「ペガサスクラブ」というシンクタンクがある。
ダイナムの佐藤洋治社長は、そのペガサスクラブや、矢野経済研究所などで「ダイナム・徹底研究」などのセミナーで経営戦略や営業戦略のすべてを公開しているのだ。それだけではない。同業の経営者をペガサスクラブに勧誘し、ともに学ぼうとしているという。知人の話では、ペガサスの中堅幹部セミナーは最前列からダイナムとその同業店がズラッと席を占め、真剣に学んでいるとも聞いた。

佐藤社長は雑誌のインタビューに答えて、「チェーンストアは手段であって、目的ではない。本当の目的は生活者の立場で、より安く質の高いサービスを提供していくことにあり、より多くのお客様に、より少ない投資金額で大衆娯楽ならではの楽しさを体験していただくことだ」と語っている。

こうした一貫性ある言動をみていると、佐藤社長の経営哲学は本物だ。

<明日に続く>