ウィークリー雑感

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※毎週木曜日はもろもろの情報や雑感をまとめてお届けする日です。

■今週の雑感:米国 債務上限問題について

国の借金(主に国債などの債務残高)の上限額を決めている国は多い。
EU諸国ではGDPの60%を目安にしている国が多いが、イタリアなどはすでにそれを上回っている。また日本のように上限を決めず、債権と債務のバランスで判断している国もある。
日本の債務はGDP比で計算すると250%となり、先進国のなかでは一番多額の債務を抱えていることになる。

そうしたなか、アメリカとデンマークはレアな国で、債務の上限を金額ベースで国会で
定めているのだ。デンマークはかなり高めに設定してあるため問題になることはないが
アメリカの場合はかなりシビアな金額にしてあるため、しばしば上限に達する。
1960年以来だけでも78回も上限が見直されている。これは毎年1.24回引き上げている
計算になる。債務上限の規定を撤廃すべきではないかとの意見も出ているが、まだそのようにはなっていない。

上限が近づくたびに政権政党と野党の二大政党が合意して上限額を引き上げてきた。
万一、両党が合意しなれば国庫のお金は底をつき、発行済みの国債の利払いができなく
なったり、他の財政サービスが履行できなくなる

国としては支払い能力がある。支払う意思もある。しかし6月1日という支払い日までに
両党が合意しなければ「債務不履行」になる。
そうなれば、利払いを受ける予定をしていた金融機関や多くの個人が被害を受ける。
それによって連鎖的に被害が拡大し、景気悪化、金融不安、株式市場の暴落につながるのは火を見るより明らかだ。
第二のリーマンショックに発展したら私たちの暮らしに打撃を与える。

以前であれば、さほど問題なく債務上限は引き上げられてきた。しかし最近のアメリカは
政治的分断が進み、与党内にも野党内にも強硬派が力を付けている。
その強硬派グループが「相手に対して妥協するくらいならデフォルトもやむなし!」
(たとえばトランプ氏)というスタンスなのが厄介なのだ。与党内にもサンダース議員の
ように「合意なんかいらない。法律の適用で上限を自分たちで上げればいい」と共和党への妥協を拒否する勢力がある。

連日、両党のトップがギリギリの折衝をつづけているが、日本としてもこの問題は
「対岸の火事」なんかではなく、極めて重要な問題である。合意後の手続きも考慮すると、タイミリミットはこの一両日と言えよう。ニュースを見守りたい。

■YouTube対談【成田悠輔 × 大崎洋 イッキ見】

成田氏と大崎会長(吉本興業)という異色の対談動画をみていて、お二人の印象がずいぶん変わりました。
数分で成田氏の心をつかむ大崎会長の人間的すごさをご覧下さい。
成田さんもこういう相手は苦手というか、対処法に戸惑っているのが伝わってきて、
かえって人間味がでています。最後は「(大崎会長は)こわかった」とか。

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