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東大生が笑いを科学すると・・・

東大生が笑いを科学すると・・・

●スタッフとの朝の読書会も7年目に突入した。
先日は『1秒で答えをつくる力』を読み終えた。吉本興業で芸人たちに笑いを教えている講師の本である。

●1秒で切り返して笑いを取るための48個の技術が説かれた本書
芸人でなくともコミュニケーションに必要なことをたくさん発見することができて印象深い一冊になった。

読み終わってスタッフが私にこう尋ねた。

「社長は毎日のようにオンラインセミナーをやってますが、講師をやってて場づくりとかに困ったり、時間を持て余してしまったりしたことはないですか?」

「ないね!少なくともこの10年はない」
「以前はあったということ?」
「もちろん。しかもかなりたくさん」

●以前は緊張しすぎてうまく話せなかったり、思わぬ質問や意見が飛び出てうまく対応できず立ち往生したこともあった。
今でも想定外の意見や質問がでるが、対処法を学習したので立ち往生する事はない。場づくりに腐心することもなくなった。

●『1秒で答えをつくる力』に興味をもったのは著者が笑いの先生であること。笑いに原理原則があるのなら知ってみたいと思ったからだ
そういえば以前、東京大学が吉本興業とコラボして、お笑いを科学したという記事を読んだことがある。
「M-1グランプリを科学する!」と題して東大生と担当の教授が漫才を科学したのだ。

●その年の優勝者は「マジカルラブリー」だった。彼らの最初のつかみは3秒~5秒であることがわかった。これは平均をはるかに上回る早さである。

●そもそも会場を沸かせる笑いとは文脈の面白さである。

「こんにちは、ジョニーデップです」
「トゥース!」

といった「一発ギャグ」や「おやじギャグ」、あるいは「下ネタ」がウケないのはそこに文脈がない。逆にいえば文脈を持ちこむことができればギャグや下ネタでもウケると東大生たち。

●「つかみ」のあとに「本ウケ」がくるのだが、「つかみ」の効能は「本ウケ」に至るアイドリングのようなものらしい。
本ウケとは文脈がウケること。つまりネタ作りの段階で勝負が決まっている。東大生によれば「本ウケ」の前の「つかみ」の効能は次のように分析された。

1.おもしろい「つかみ」があった漫才
2.おもしろくない「つかみ」があった漫才
3.そもそも「つかみ」がなかった漫才

●「笑顔度」と「自律神経系(心電位)」の2つで被験者たちの笑いを計測した結果、
「つかみあり」の方が「つかみなし」よりも本ネタを面白いと感じていたことがわかった。
ただ、「面白いつかみ」と「面白くないつかみ」の間には明確な差がなかったらしい。
そのことに対して学生たちは、「プロのつかみは面白くなくてもレベルが高いからではないか」と結論づけた。

私もZoom講座では毎回5秒以内に笑わせてみようかしら。

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