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世界で最も偉大なスポーツ選手

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■【読書】一人合宿のすすめ
私は毎年「一人合宿」を慣行しています!
読書合宿、計画合宿、開発合宿、執筆合宿・・・。
今日はそうした数ある一人合宿のなかで、読書に集中する「読書合宿」のやり方を
お話しします。

世界で最も偉大なスポーツ選手

●カナダ人のオルガ・コテルコさんは2014年に95歳で亡くなった。
一般にはあまりよく知られていない女性だが、一部ではとても有名なのである。
ひとつは陸上競技の選手として、もうひとつは脳科学の学者たちから注目される人だった。

●60歳以上の高齢者が参加する「陸上競技高齢者部門」において90歳台だった彼女が優勝を総なめにした。34種目の世界記録をもち、数々の大会でも勝ち続けた彼女は優勝回数は750回以上にのぼった。
最も得意な種目は100メートルの短距離走。
90歳を超えてからは、走り幅跳びも始めた。

●米ニューヨーク・タイムズ紙は「世界で最も偉大なスポーツ選手」と彼女を称賛した。
そんなコテルコさんはもともと丈夫な身体に恵まれている。長い人生のなかで病院のお世話になったのはたった3回。そのうち2回は出産のためで、あとの1回は子宮摘出の手術を受けるためだった。

●90歳を過ぎても「私の運動能力は50歳の時と同じだと思います」と話している。
いったいどのように運動能力を維持しているのですか
と尋ねられても、彼女は笑いながら
「正直いって私も分かりません。私にとっても謎です」と答えた。

●もともと頑丈な身体だったとはいえ、若いころからずっと鍛えてきたわけではない。コテルコさんが身体を鍛えるために陸上競技のトレーニングを始めたのはなんと77歳から。それ以前はスポーツとは無縁だったというからすさまじい。

●彼女と同年代が出場する大会ではそもそもライバルが限られている。
出場するだけで優勝、ということが何度もあったそうで、まさに無人の野を行くがごとくの状態だったようだ。

●脳科学者たちがコテルコさんに興味をもちMRIスキャンを申し出たところ彼女は快諾した。その結果わかったことは、平均よりもはるかに大きな「海馬」(かいば、脳の一部)ときれいな「白質」(これも脳の一部)をもち、記憶力などの面でも同世代より格段に優れていることがわかった。

●何歳になっても運動を始めることと継続することで脳も身体も若返っていく。それが究極の「サクセスフル・エイジング(幸福に年齢を積みかさねる)」と『運動脳』の著者も語っている。

●私(武沢)はこの春で69歳になる。コテルコさんが陸上にチャレンジしたのが77歳だから、69歳は充分に若いし、時を逸してしまったわけでもない。陸上にかぎらず、何を始めるにしてもいまが旬なのだ