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神々が見ている

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■【株式市場】2022年総括&2023年展望

2022年も残すところあとふた月。
そこで今年の株式市場の総括と来年の展望を動画にしました。
果たしてどうなるか。

神々が見ている

「このハゲー!」「ちーがーうーだろーっ!」など、秘書に対する暴言の数々がネットに拡散し辞任した政治家がいた。
こうした暴露系の流出によって窮地に立たされる著名人があとをたたない。

読売ジャイアンツの人気選手が交際女性とスキャンダルを起こし、二人のLINEのやりとりが全文公開された。
また当事者だけの会話だったはずが録音されており、その衝撃的なやりとりがネットに拡散した。

選手の言動は批判されてしかるべきかもしれないが、一般的にありがちな男女間の問題だ。
私が違和感をおぼえたのは、相手が著名人であれば何を暴露してもプライバシーの侵害にならないのかということ。
誰もが簡単に録音、録画、撮影できる時代だし、発信できるツールも手にした。
暴露話をたくさん見聞きする時代になったが、暴露された側は100対0で悪者なのか?という疑問は残る。

ドラッカーの本から引用。
・・・
紀元前四四〇年ころ、彼はアテネのパンテオンの屋根に建つ彫像群を完成させた。
それらは今日でも西洋最高の彫刻とされている。
だが彫像の完成後、フェイディアスの請求書に対しアテネの会計官は支払いを拒んだ。
「彫像の背中は見えない。誰にも見えない部分まで彫って、請求してくるとは何ごとか」と言った。

それに対して、フェイディアスは次のように答えた。
「そんなことはない。神々が見ている」。

私は心を打たれた。
今日にいたるも、私は到底そのような域には達していない。
むしろ、神々に気づかれたくないことをたくさんしてきた。
しかし私は、神々しか見ていなくとも、完全を求めていかなければならないということを、そのとき以来、肝に銘じている。
(ドラッカー『プロフェッショナルの条件』より)
・・・

香川照之氏のスキャンダルも昔であればお咎めなしだった可能性があるが、今はいたるところに ”神々” がいる。
個性派俳優として注目していただけに、ケヴィン・スペイシーが見られなくなったのと同じくらい残念だ。

そして最近もまた新たなショックが加わった。
老舗和菓子店『船橋屋』の渡辺社長の交通事故だ。
事故そのものはすぐに警察に届け出て示談が成立したわけだが、一ヶ月後ドライブレコーダーの映像がネットに拡散した。

その映像をみると、信号無視で起こした事故を相手のせいにし、恫喝する渡辺社長とおぼしき男性。
あげくは相手の車を蹴るなどしている。
示談が成立したのなら動画をアップしなければよいのにと思うが、とにかく映像は流出した。
しかもインフルエンサーがそれを拡散した。
渡辺社長は責任をとって辞任した。
経営者として高く評価され、『船橋屋』もブランド化していただけに今回の事件は大きなダメージだろう。

神々は見ている。
フェイディアスが活躍した2500年前よりも圧倒的に多くの神々が私たちを見ている。