時事ネタ

「令和ってロクな事ないな」と言われたが・・・

「『令和』になってロクな事ないな」と言っている人がいたので調べてみた。
2019年5月1日から令和になったので3年半が経過したわけだ。
いつの時代もいろんなできごとがあるが、令和はとりわけ大きな出来事が目立つ。

新型コロナウィルスによる世界パンデミックは世界の政治経済を変えた。
テレワークやステイホーム、マスク着用、握手・ハグ禁止という新しい生活スタイルや勤務スタイルを定着させた。
食事会、飲み会の類いから遠足、修学旅行、社内行事や会議まで中止され、高校野球が中止になり、プロスポーツが無観客開催された。
つまり、ちょっとやそっとのことで我々は驚かなくなった。

また金融緩和の影響でインフレが起き、エネルギー問題が政治問題化し、世界中が混乱したのも令和から。
その影響でウクライナに対するロシアの軍事侵攻もはじまった。
日本からも義勇兵に志願する人が出るなど「遠くの戦争は買い」などとのんびりした事を言っておられないほど世界がひとつになった。
先日は北朝鮮のミサイル発射で朝から「Jアラート」が鳴り響いた
元総理が奈良駅前で講演中に銃殺されるという前代未聞のできごとがあり、「国葬」になったが、その是非については国論が割れた。

こうしてみていくと世情騒然。暗黒の時代を生きているように思えてくる。
だが視点を変えてみよう。
「ラグビーワールドカップ2019」で日本が「ワンチーム」になったのは「令和」になってすぐのことである。
「東京2020 夏季オリンピック・パラリンピック」はコロナ禍で開催中止の懸念があるなか一年延期し、立派にやり遂げた。
アスリートも大会関係者も東京から世界に元気を配信した。
「オータニさん!」の大谷翔平選手が昨年MVPを獲り、今年も昨年以上の活躍をして全米を湧かせている。

このように明るい話題を探してみると、スポーツに集中してはいるが、なくはない。
個人的なことでいえば、コロナ禍が大きな転機になった。
YouTubeを始めたことで動画を通して新しい出会いが広がった。
セミナーや講座をオンライン開催100%に切り替える決心がついたのもコロナ禍のなせるわざ。

また、経営だけでなく投資という新メニューを加えることができた。
Zoomは協業のしやすさの面でも優秀で、「環境経営入門講座」を開くことができたのもZoomコラボのおかげ。
そう考えると令和はあたらしい生活スタイル、ワークスタイルをもたらしてくれたといえる。

今春から高校授業で金融や投資の教育が始まった。
来年度から岸田内閣は金融リテラシー向上を国策にすると発表した。
若いうちから投資を学び、金融リテラシーを養うことは日本の未来のためにも有益であると信じている。

こうしてみると、どっこい「令和もまんざらじゃない」となる。
何にフォーカスするかで見え方はちがってくる。
これを「空」(くう)という。
実態はなく、関わり方次第なのだ。

先日発売した「会社四季報トレンドレポート」にも書いたが、日本企業は決してこのインフレ経済下にあって弱くなんかない。
むしろ会社四季報の春号、夏号より最新秋号のほうが好調ぶりが際だっている。
4K企業の数は253社となり11年前の調査開始以来、最高となった。

今日(10月11日)から外国人の入国制限が緩和される。
2年半もの間制限されてきたインバウンド旅行者がふたたび戻ってくる。
確実に日本経済、地方経済にとってプラスの要因になる。

ただ世界的な資源高・物価高の影響は日本企業に忍び寄っているため、上場企業の来期見通しは厳しめだ。
来期の増収見通しは3%程度、増益見通しは5%程度と伸びが鈍ると考えている。
だがそれすらも言葉をかえれば「来年も増収増益するぞ」と言っているようなものだ。

令和は暗いか明るいか、正解は「空」。
来年は暗いか明るいか、正解は「空」。
ことほどさように一切が「空」。

すべてがこちらの関わり方次第で千変万化する。