実話ベース物語

人それぞれの読書の楽しみ方

今日のYouTube新作

■この本、おもしろかった。武沢読書レビュー【習慣の力】

私たちの生活に無意識に組み込まれている「習慣」。
習慣がもたらすすごい力をこの本で余すことなく伝えてくれます。
これを機会に習慣を見直してみませんか。

人それぞれの読書の楽しみ方

読書の秋。
この週末、700冊の本をもって奥飛騨に向かう。
JR名古屋駅から特急ワイドビューひだ号に乗って165分。
高山から目的地の福地温泉までバスで75分。
片道240分(4時間)の移動になる。
「ワイドビュー」とはよく名づけたもので、美濃から飛騨へ向かう列車旅は山あり、谷あり、集落あり、川あり、と目を楽しませてくれる。

高山線は木曽川上流の飛騨川の流れに沿って進む。
切り立った断崖絶壁の底を荒々しく流れるエメラルドグリーンの飛騨川。
ずっと見ていて飽きないので、時々本を読むことを忘れて見入ってしまう。

700冊持参とはいっても私のKindle Oasiに納められた冊数のこと。
行きの道中で読むビジネス書、旅先の温泉宿で読むSF小説、帰りの列車で読む文芸書の三冊は決めてある。
読書に飽いたら明後日発売の「会社四季報」に目を通すつもりだ。

今年三度目の一人読書合宿。
旅館では夕食に自慢の飛騨牛などのご馳走がでる。
あえてそれをノンアルで過ごし読書時間をたっぷり確保する。
窓を開けはなち、涼しい空気に触れながら本を読む。
秋の虫が鳴いているころだろう。
貸切の露天風呂で半身浴しながら読書にふけるのも豊かな時間だ。

出版業界はコロナ禍以降業績が好調だそうだ。
あれだけ活字離れがさけばれていたのにどうしたことだろう。
電子書籍はもともと伸びていたが、紙の本まで売れ行きが好調なのだ。
優秀な若い作家が増えたせいもあるだろう。
ただ、読まれているものでもっとも多いジャンルは漫画だそうだ。
電子版だと売り切れになることがないので、機会損失が減ったのも好業績の理由のひとつではないかとみている。

先日、次男が部屋にやってきて「『ライ麦畑でつかまえて』ってある?」と言う。
幸い持っていたので貸してあげた。
サリンジャーの代表作で村上春樹訳の一冊だ。
どういういきさつでその本に興味をもったのか知らないが、親子での本の貸し借りはうれしいものである。
次男の場合は、数年前に始めた朝のKindle読書会で本に興味をもってくれた。
『靴下バカ一代』、『ドン・キホーテ』、『東海道中膝栗毛』といった初期のころの作品が次男を読書好きに変えたのではないか
ある日、個人的にKindle端末を買って本を読みはじめた。

どうやら『ライ麦』はKindle版がなかったようだ。
次男はミニマリストなので周辺にモノを置かない。
本好きだが紙の本は一冊も持っていない。
雑誌や漫画もKindleでしか読まないようだ。
私も今では読書の8~9割は電子書籍になった。
そのおかげで書棚の整理整頓が楽になったが、紙の本の魅力も知っているので時には意識的に紙の本を選択する。

読書の楽しみ方は人それぞれだが、季節を感じることができる四季の読書合宿は一人がおすすめ。
最初は不慣れでビールを飲んでしまい、本を読めずに帰ってくるが慣れれば本三昧の境地に浸ることができる。
一度お試しあれ。