その他

大安吉日の天赦日で寅の日、さらに一粒万倍日です

今日のYouTube新作

■日本は水資源大国、それとも小国?

世界182ヶ国の年間降水量のランキングがあります。
それによれば日本は世界で48番目に降水量が多い国です。
それだけをみれば日本は水資源が豊かな国と思いがちですが、国民ひとりあたりの降水量でみると日本は世界平均の1/4になりさがります。
治水や利水の技術が問われるわけですが、その点においても米国の技術に遠く及ばない現実があるのです。

大安吉日の天赦日で寅の日、さらに一粒万倍日です

●決断を迷っているお客に対してデキる営業マンは吉日や開運を理由にクロージングする。

「お客さん、来週の火曜日は大安と一粒万倍日と満月が重なる極めて稀な吉日です。新しいことを始めるのに最高の日です。その日の午前中に伺いますから、是非このタイミングをとらえてください。吉日が三つも重なる縁起のいい日は、これを逃すと来年2月末までありませんから」
「え、そうなの。何かの縁かもね。その日までに決めておくわ」

●日本人は「吉日」とか「開運」とか「縁」という言葉に弱い。
学的な根拠などなくても、そうした目に見えないものの力を信じる。
かつて警察庁では全国の初詣の人数を集計し発表していた。
それによれば、2009年にはなんと9,939万人が初詣したというから日本人の大人はほぼ全員が初詣したことになる。

●初詣は世界でも屈指の宗教行事だが、海外では初詣に相当する宗教的行事はない。
外国人に初詣を英語で説明するのは難しいそうで、むしろ日本に詳しい外国人には「Hatsumoude」といえば通用するそうだ。

●もうすぐ引っ越しをする。
もとは9月22日にしようと思っていた。
だが業者に相談したら、その日は「大安」なので混み合っているという。
翌日の秋分の日なら安くなると言われて意外な気がした。
祝日のほうが大安の平日より値段が安いなんて想像できなかったからだ。
いまだに「大安」「仏滅」などの『六曜』が私たちの生活に根付いている証拠だ。

●冒頭の営業マンみたく、暦の吉日を決断のきっかけとして提案する知恵はすばらしい。
だが吉日ではないことを理由に行動制限するのは現代人として思慮に欠けると言わざるを得ない。
この問題は福沢諭吉もこう断じている。

「これまでの暦にはつまらぬ吉凶を記し黒日の白日のとて訳もわからぬ日柄を定たれば、世間に暦の広く弘るほど、迷の種を多く増し、或は婚礼の日限を延し、或転の時を縮め、或は旅の日に後れて河止に逢ふもあり。
(中略)故に日本国中の人民此改暦を怪む人は必ず無学文盲の馬鹿者なり。これを怪しまざる者は必ず平生学問の心掛ある知者なり」

<『改暦弁』(福沢諭吉著)より>

●いまだに暦上の吉凶を信じるなんて愚かだなぁ、などと思いながら今朝、いつもの床屋に行った。席に着くなり大将が言った。

「おとといは甲子【きのえね】の日でしてね、新しいことを始めるのに最適な日なんで店の周辺掃除を始めてみたんですよ。甲子園球場の由来は甲子【きのえね】なのはご存知でしょう?さすがだね、でね、来週の火曜日は満月の日なんで、いったん何かを手放すのに好都合で・・・」

大将はまだ若いが、ひとりで商売するとこういう知恵を頼りにしたくなる気持ちは分からぬでもない。