宇宙時代の幕開け
●リチャード・ブランソンを乗せたヴァージン・ギャラクティックの宇宙船「ユニティ22」が90分の飛行を終えて無事帰還した。また、7/20にはアマゾンの創業者ジェフベゾスが宇宙に飛び立つ。民間企業が民間人を乗せて宇宙に向かう時代がはじまったわけだ。
この成功を祝福してヴァージン・ギャラクティックの株に人気が集中。
ご祝儀相場の始まりか、と思わせたが・・・。
●リチャード・ブランソンの商売上手が鼻についた感がある。宇宙からの帰還した翌日にブランソンは5億ドル(550億円)の増資を発表したのだ。既存の株主から株が希薄化することを嫌気され、ご祝儀相場どころか、逆に15%以上値下がりしてしまった。
●WSJ(ウォールストリートジャーナル)は「そもそもヴァージン・ギャラクティックは真の宇宙企業なのか?」という記事を発表した。
垂直離着陸のロケットを打ち上げてカーマンライン(高度100キロ)の上を飛行するのが宇宙船である。ヴァージンのそれは滑走路を離着陸する高高度飛行機が高度87キロの熱圏まで飛んだに過ぎないと指摘しているのだ。
●そうした細かい論争の火種は残っているものの、来週のベゾスの宇宙旅行も成功すれば、宇宙時代が一気に花開く。そうなれば2021年は宇宙旅行元年として歴史に刻まれることになるだろう。
●宇宙関連のビジネスはすそ野が広い。決して宇宙旅行だけがビジネスではない。資源開発や通信衛星事業、人類の移住計画もある。宇宙の歴史解明につながるような発見があれば学術面での成果も絶大だ。
●人が飛行機を怖れなくなったように、ロケットに乗って宇宙へ飛び立つことの恐怖心もなくすだろう。私自身は宇宙へ行ってみたいという気持ちより、投資対象としてふさわしいのはどこなのかと考えているほうが楽しい。
●ヴァージン・ギャラクティック以外に宇宙関連企業はたくさんあるのだ。テスラの宇宙企業スペースXやアマゾンのブルーオリジンなどからはじまって、アストラ・スペースやロケットラボ、ブラックスカイ、スパイア・グローバルなどの上場企業があるし、日本企業にも宇宙関連銘柄は多い。
引き続き宇宙情報を追いかけていきたいと思う。
★ヴァージン・ギャラクティックの宇宙旅行ニュース(YouTube)
→ https://www.youtube.com/watch?v=j_2mi_TLte0