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マカオと埼玉の岩窟ホテル

マカオと埼玉の岩窟ホテル

●去年は3度の海外渡航がすべて中止になったせいもあり、しばらく外国に行っていない。
パスポートがもうすぐ切れることに気づいて少し慌てたが、あわてるようなこともない。
運転免許証とちがって更新期限切れのハガキが届くわけではないので10年前にGoogleカレンダーに予定を登録しておいたのだ。
だから忘れようがない。
今度は2031年の7月14日(月)に次の更新予定を入れておいた。

●海外といえば、初めてマカオに行ったとき同行者の筒井会長と「ポウサダ・デ・サンチアゴ」というホテルに行った。
午後のティータイムをここで過ごしたわけだ。洞窟のなかに入っていくようなホテルで、元々ポルトガル軍が17世紀に軍事目的の要塞として使っていた施設。
終戦後、それをホテルに改装した。
中世ヨーロッパの調度品をふんだんに取り入れ、豪華ホテルとして生まれ変わらせたという。

●ホテルでタクシーを降り、筒井会長に案内されてロビーに向かう
岩をくり抜いた狭い通路をすすんでいくが空気がひんやりしている
「これが本当にホテルなんですか?」と確認したほどだ。

★ホテル「ポウサダ・デ・サンチアゴ」
 → https://allabout.co.jp/gm/gc/432162/

●中はヨーロッパ的でゴージャスな気分。
巌窟王になった気分で一度は泊まってみたいと思いつつまだ実現していない。
マカオには他にもこうした歴史的建造物をホテルに改装したものが幾つかあるそうだ。
私はこのホテルで優雅なアフターヌーンティーの時間を過ごしながら、日本にも岩窟ホテルがあるのを思い出した。

●今の埼玉県北部の山肌をノミ一本でくり抜いてホテルを(当時は旅館?)作った人がいる。
その人の名は高橋峰吉(安政5年生れ)という農夫だ。
明治37年から大正11年までの21年間コツコツと掘り続けた。
最初は醸造目的で掘っていたようだが、峰吉の養子・泰治が引継いで昭和40年ごろまで掘り進めた。

●ダジャレみたいだが、「岩窟掘ってる」が「岩窟ホテル」と伝わったというのだが、実際にホテルとして人を泊めたこともあるらしい
現在は営業していないし掘る作業も中止しているがGoogleマップで「岩窟ホテル」と検索すれば正しい位置を教えてくれる。

★岩窟ホテル
 → http://nippon-sumizumi-kanko.com/r-gankutsu-hotel.html

「一念岩をも通す」というが、文字通り岩を掘りすすめながらホテルを作ってしまったすごい先人たちがいることに驚きを禁じ得ない。