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トム、ジョン、ビリーのアマゾン株物語

今日のYouTube動画

■MacBook Air(M1,2020)が届いたのでニヤニヤしながら開封してみた!

2017年初めから使ってきたMacBook Pro(2016)から4年ぶりにニューマシンに乗り換えました。
細かい解説はしていませんが、とにかく速い。
そして綺麗で長時間使える!一言だけ言います。
『これは買いです』。

トム、ジョン、ビリーのアマゾン株物語

●アメリカ時間の今日の午後、アマゾンが決算発表を行う。
子どもが通知表をもらってくる日の親の気分だ。
日本では明朝になる。
今回は2020年10月-12月期の四半期と、昨年1年の通期の数字が発表される。
この期間はクリスマスセールや年に一度のプライムセールなど通販事業にとっては最高の書き入れ時だった。
それゆえ発表に対する期待値も大きいわけだが、それをも上回るサプライズ決算になると予想している。

●アマゾンのようにコンスタントに成長し続けている会社でも投資のタイミング次第では損をすることがある。
以下、アメリカに実在した3兄弟の実話ベースフィクション。
結論を先に言う。
3人ともアマゾン株に投資したのだが、大資産家になった長男に対し、大損をして悲惨な人生を送ることになった次男、そしてそこそこの成功をした三男。スタートは同じなのに、いったい彼らに何があったというのか?

●トム、ジョン、ビリーの三人兄弟がいた。
彼らの父は資産家で2007年秋に亡くなった時、かなりの遺産を残した。
三兄弟はそれぞれ100万ドル(約1億円)ずつ相続することになった。
彼らはそれぞれ違う会社で働いていたが三人とも以前から株式投資に興味をもっていた。

●葬儀が終わり、三兄弟は遺産の使いみちについて話し合った。
三人とも自分の家を持っていたし借金もなかったので投資に回すことにした。
ただ、どこに投資すべきか決めかねていた。
デパート勤めの長男トムが言った。
「アマゾンはどうだい?」

●二人の弟は兄を見た。
「デパート勤めの僕が言うのも変だけど、確実にネット通販の存在感が高まっている。eコマースの巨人アマゾンが去年クラウドの事業も始めたのを知ってるかい?これからは間違いなくクラウドの時代がくる。この会社はすごく大きな成長の可能性を秘めている。間違いない、アマゾンだよ!」

●「さすが兄貴、僕たちもアマゾンに投資するよ」と二人は言った
新聞をみると、その日のアマゾン株は70ドルだった。
二ヶ月後の2007年12月、遺産が払い込まれた。
長男のトムと次男のジョンはさっそくアマゾン株を買った。
人気が出ていてアマゾン株は急騰していて90ドルになっていたが、構わずに買った。

●だが三男のビリーは腰が重く、買わなかった。
「どうした?買わないのかい?」とトム。
ビリーは煮えきれない表情で、
「アマゾンが良いとは思うけれど、最近値上がりし過ぎてPER(パーが)がかなり割高になっている。もう少し下がるまで待つことにする」と言った。
「へぇ、相変わらずお前は慎重だな」と兄は笑った。

●結局三男のビリーは、5回に分けて1~2月おきにアマゾン株を買った。
アマゾン株は90ドルをピークに値下がりし、11カ月後の2008年11月には35ドルになっていた。
三男のビリーは賢明だった。
平均価格50ドルで100万ドル分のアマゾン株を買った。
兄たちよりかなり安く買えたことになる。

●その間、兄二人は大変なことになっていた。
資産が61%以上目減りしていたからだ。
長男のトムはアマゾンの未来を信じていたので、じっと保有したままだったが、次男のジョンは悲惨だった。

●彼はパニックになっていた。
「ダメだ!こんな株。もうこれ以上、お金を失いたくない」とアマゾン株をすべて清算した。
結局、61万ドルもの資産を失い、残ったのは39万ドル(約3,900万円)だった。

●一年弱で資産の大半をなくしたことに彼の妻は激しく怒った。
を口汚くののしり、20万ドル(2,000万円)を奪って離婚した
ショックを受けたジョンは会社勤めをやめ、家にこもってアルコール依存症になった。
やがて兄弟にすすめられて施設で暮らすようになった。

●1年後、三男ビリーの財産は300万ドル(3億円)に膨れ上がっていた。
それをすべて処分したビリーは、近所で最も裕福な独身者として優雅な生活を送った。
当時の彼はまだ38歳、この先50年生きるとしても3億円あれば毎年600万円使える計算だ。

●あれから13年経った。2020年暮れの長男トムはどうなっていたか。
90ドルで買ったアマゾン株はその後30ドルまで下がったが、今では3,200ドルだ。
トムが買った1億円のアマゾン株は35億6千万円にふくれ上がっていた。

●トムはアマゾン株しか持っていないが、毎年暮れの評価額の3%だけを売却し、翌年の生活費にあてている。
2020年に売却したお金は7千万以上になった。
これだけのお金を一年で使いきるのは負担に思っているので、来年からは1%だけ売却することにした。

<この話の武沢的教訓>

  1. 株は銘柄選びがすべてではない
  2. 投資はタイミングがかなり重要である
  3. 長期成長株はじっと保有しているのが一番である