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墓参りと女性専用車両など

墓参りと女性専用車両など

●今年はコロナの影響でお盆に帰省する人が少なく、墓参りなども例年よりは減ったはずだ。
その結果、墓石に水を掛けられなくなり墓石の劣化が早まったかもしれない。
ところで今日はクイズを用意した。
じっくりお考えいただき回答してほしい。

「私たちが墓参りで墓石に水をかけるのは汚れを取るためでもお清めするためでもありません。さて、それでは何のために水をかけるのでしょうか?」

●正解:(読みすすめる前に考えてください)

正解は「仏教的な世界観を表現した一種の儀式のようなもの」。
仏教では「六道輪廻」(ろくどうりんね)といって、私たちは次の世界を輪廻していると説いている。

・天道(てんどう、天上道、天界道とも)
・人間道(にんげんどう)
・修羅道(しゅらどう、阿修羅道とも)
・畜生道(ちくしょうどう)
・餓鬼道(がきどう)
・地獄道(じごくどう)

五番目の「餓鬼道」は、餓鬼の世界である。
餓鬼とは腹が膨れた鬼で、食べ物を口に入れようとしても火になって燃えてしまう。
したがってたえず餓えと渇きに悩まされている。
他人に配慮してこなかった人間が行くところがここ。
ひょっとしてご先祖様のなかに餓鬼道におられる人がいるかもしれないと、墓石に水をかける風習が広まった。

●お坊さんからこの話を聞いて私はいたく感心した。
すべての行為には何らかの意味があるようだ。
今度墓参りするときには、いつもよりたっぷり水をかけてあげよう。

●クイズつながりでもう一問。

大都市圏にある「女性専用車両」ですが、日本で一番最初に登場したのはいつの時代か?
次の四つの中からお答えください。

1.明治 2.大正 3.昭和 4.平成

●正解:

「1」の明治時代。
Wikipediaにこんな記事が載っている。
・・・
日本における女性専用車両は、1912年1月31日に当時の東京府の中央線で朝夕の通勤・通学ラッシュ時間帯に登場した「婦人専用電車」が最初とされている。
この「婦人専用電車」の導入は、学習院長であった乃木希典の要請と言われることもあるが、当時の新聞記事には以下のような記事が掲載されている。

乃木将軍もかつて学習院女学部の生徒が電車に乗ると男子が女生徒の体に触れたがって困ると電気局員に語られたと記憶するが、近来不良学生が山手線沿線より市内各女学校に通う女学生の乗車するを機とし混雑に紛れて、或いは巧妙なる手段を以て誘惑し、逸らすとも女生徒の体に触れて、其の美しき姿を見るを楽しみとする風がある。
彼らは此の女学生の満載せる電車を称して「花電車」と呼んで居るが、今回中野昌平橋間に各駅から婦人専用電車を朝の八時半前後と午後の三時半前後の数回運転せしむることに決定し、此の電車を女学生が利用する様にお茶の水附属女学校、女子学院、千代田女子学校、雙葉女学校、三輪田女学校、精華女学校等に対し通知し、来る三十一日より実施することになった。
-1912年(明治45年)1月28日、東京朝日新聞
・・・

●いまだに賛否両論ある車両だが、100年以上も前から日本にあったなどどれだけの人が知っているだろうか。
おそらく世界でみても、極めて先進的な取り組みであることには違いない。

●クイズの勢いがでてきたのでもう一問。
日本には同一漢字で同一の読みをする市がふたつある。
何市と何市

正解は明日のメルマガで。