ゴメガのガラケー？

●今日の昼、カフェで鉄板ナポリタンを食べていたら年配の女性ふたりが隣のテーブルに腰かけケーキセットをオーダーした。
私はiPadでKindle版「会社四季報」をチェックしていた。

早く全上場企業の決算に目を通したい。
だが、否が応でも隣の会話が聞こえてくる。

●ひとしきり息子の嫁の不出来なところを言い合っていたようだ。
聞くに堪えない話題だったので、私は安心して「会社四季報」に没頭していた。
だが、話題は徐々に聞き捨てならぬ方向に進んでいった。

●とても70代（たぶん）とは思えない会話なのである。

A：だからさ、私はあの子の古くさいところが性に合わないのよ。

B：へぇ、あの子に古くさいところがあんの？

A：なにがイヤって、いまだにガラケー。

B：うそ、いまだに。私ガラケーなんて何年も見たことない。

A：私が送ったLINEがなかなか既読にならないから電話したのよ。そしたらね「長年使ってたガラケーがLINE対応をやめたのでLINEに対応してる新しいガラケーを探してるの」だって。

B：いい加減、スマホにしろって言ってあげたら。

A：言ってるわよ。そしたら「おかあさん買ってください」ってよ。ふてぶてしい。

●嫁のガラケーに苦情を言うスマホの姑。
なかなか珍しい構図だなと思って更に聞き耳を立てていると、この二人のテクノロジー談義は嫁から離れて加速していった。

A：ガラケーをいま渡されても使えないと思うけど、Twitterとかは、ちゃんと使えるの？

B：無理無理、とっくの昔にサービス終わってるって。YouTubeだって見られないんだから。

A：え～、YouTubeみられないの？じゃあZoomもムリね。

B：論外よね。あの子だけファミリーから浮いた存在なのよ。

●人は年齢や見かけで判断してはならないと分かっていたが、嫁いびりしていたお二人からTwitterやYouTube、Zoomという単語が飛び出るとは、正直いってすごく意外だ。
失礼かもしれないが、本当に驚いたので顔をまじまじ見てしまった。

●私が横から口をはさみ「ぼくYouTubeやってます」っていえば、向こうだって私ぐらいに驚いたかもしれないが。
今の70代女性、恐るべしなのだが、惜しむらくは知識が不正確なところがある。

A：TwitterもYouTubeもZoomも使えないなら、単なる携帯電話ね。

B：そうよ、あの子のは単なる携帯電話機よ。今年から通信回線がめっちゃ速くなって、それに対応したスマホも出てるんでしょ。

A：あ、それ知ってる。この前ドコモショップで見てきた。5ギガとかいうやつでしょ？

B：ゴギガ？う～ん、ちょっと違うような。ゴメガじゃないの？

A：そうそう、ゴメガかゴギガね。そんな時代が始まってるのに、あの子ったら「ゴメガ対応のガラケー買ってください」って言いそうで恐いわ。

B：いやよね、ゴメガのガラケーなんて。

●よほど横から「ファイブジーです」と言おうとしたが、ずっとiPad画面をにらみつけていた者としてはそれは出来かねた。
それにしても現代の嫁姑問題は「Twitter」「YouTube」「Zoom」「5G」とテクノロジーオンパレードである。

テクノロジーに強い中高年が増えているようだ。

あなたが所属する市場の規模ってどれくらい？

日本における経営コンサルタントの市場規模は約4000億円です。
あなたの業種の市場規模はどれほどかご存知ですか？
これをデータとして持っておくだけで、数年後のビジョンや計画作りに大いに役立ってくれるはずです。
ぜひあなたもこのサイトを見て、関係のある業種の市場規模を確認しておきましょう。