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部下の妊娠を知らなかったA部長

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A部長は、自分の部下の婚約情報を知らなかった。
再来月に挙式するらしい。
それを他部署のB部長から教えられた。

B部長はこう言った。
「おいA君、可愛い部下の婚約情報を把握していないなんてお粗末じゃないのか。たまたま私が立ち話で本人からその情報を聞き出したわけだが、下手したら直前になるまで気づかず、ある日突然辞表を受け取って大慌て、なんてことになるんだぞ」

近くにいた私に向かってB部長は同意をもとめた。

「武沢先生、部下の婚約情報なんてもっとも大切なことなのに、それに気づかないというのは少々お粗末ですよね」

B部長の意見が全面的に正しいとは思わないので、私は次のように申し上げた。

・・・
部下の婚約情報を知っていようがいまいが関係ないと思います。
知っていない方がいいとは言いませんが、私自身はほぼ関知しないタイプです。
個人的に親しくなればプライベートのことも話し合うかもしれませんが、それとて稀です。

私の言い方が気に食わなかったのか、B部長がかみついてきた。
「武沢先生までそんなことをおっしゃるから、うちの管理職は部下との接近戦に甘い。だから去年のA部長の失態が今年もくり返されるんですよ」

去年、A部長は部下のエース社員が妊娠3ヶ月であることも知らず、4ヶ月目に入って ”つわり” がひどくなって有給休暇願いが出された。
そこではじめてその妊娠の事実を知り、結局彼女はそのまま復職せず退職してしまった、という出来事である。

「だから常日頃から部下とのコミュニケーションを密にするのが上司たるものの役目なんです」とB部長。

私はそうした組織運営に関する諸問題は、上司の個性やスキルに依存するのではなく、仕組みで解決すべきだと思っている。
たとえば突然の辞表で困っているのであれば、次のようなお願いを部署内ミーティングなどで徹底しておく。

・・・
万一、仕事をするのに辛い状況になったり会社を辞めたくなったりしたら、いつでも私に声をかけてください。
どんな小さなことでも構いません。
そうした話し合いの時間を何より最優先しますので、絶対、遠慮しないで声をかけてください。

もし辞表を書くことになったなら、退職希望日の2ヶ月前には私に提出してください。
就業規則では1ヶ月前となっています。
法律的には、2週間前となっています。
でも当社は引き継ぎが多いし、採用難なのでできれば2ヶ月以上前に申し出てくれると助かります。
・・・

それだけで随分かわる。

また、定期的に部下と一対一のミーティングをする。
そうした機会があれば早めに異変を察知できるからだ。
つまり、日ごろから人心掌握を心がけようとしなくても、それが不得手な人でもダメージが出ないようにしておけばよい。

B部長のためなら何でもやる、という部下が複数いるそうで、A部長の部下にはそうした人がいないらしい。
だが、A部長の部下だからこそ安心して働くことができる、という部下もいるはずだ。

上司のあり方はひとつではない。
個人的な話題に立ち入ることをしない上司であれば、それによって起きる弊害を前もって防いでおけば事足りると思う。