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中小企業の社長は80歳代が平均になる

この年末、NRI 野村総研の「未来年表」が2020年版に刷新された。
同社のサイトにアクセスすれば、来年から2100年までの未来が「政治・社会」「経済・産業」「国際」「NRI予測」の4ジャンルで一覧できるPDFを無料ダウンロードできるのでおすすめだ。

★NRI 未来年表
https://www.nri.com/jp/knowledge/publication/cc/nenpyo/lst/2020/2020

分かりやすく見やすいNRIの年表に対し、実用性で勝負しているのが「生活総研」(博報堂)の未来年表だ。
仕事で活用することを考えると、こちらの方がより実用的かもしれない。
検索を前提に作られているのでホームページはGoogleみたくシンプルである。
医療、宇宙、カレンダー、環境、技術、経済、交通、資源、社会、情報、人口、通信、の12ジャンルから選んで検索することができる。
また任意の言葉で検索することもできる。
たとえば、「経営」で検索をかけてみたところ、45件がヒットした。
そのうちの衝撃的な未来予測だけをここに列記してみよう。

2020 日独の工作機械大手が経営統合し世界一のメーカーが誕生する
2020「日本健康会議」が、国内企業500社に「健康経営」を普及
2020 政府が観光専門のMBA(経営学修士号)を取得できる大学院を創設する
2020 同族経営の企業にベンチャー型事業承継を促がす政府支援が、関西で実施される
2020 健康経営関連市場が、1兆6720億円の規模に成長する
2020 団塊の世代の経営者が、このころ数十万人引退する
2023 持続的な森林経営に取り組む製紙大手が、花粉のすくないスギ苗を年間約28万本生産、出荷する(熊本)
2025 ネットワークを利用したモビリティサービス「MOIA(モイア)」が、独自動車大手フォルクスワーゲン社(VW)の経営に貢献する
2025 全国の中小企業の6割で、経営者が70歳を超える(雇用650万人とGDP約22兆円を喪失)
2025 国内企業の3社に1社(約127万社)が廃業の危機に直面する(経営者の高齢化と後継者問題)
2026 上場企業の標準経営スタイルが、所属を問わず個人またはフリーランスも含めて仕事を進めるプロジェクト方式になる
2030 中小企業経営者の中心年齢が、80歳前後(男性の平均寿命)に達する
2030 IoTを用いた経営改革が日本の実質国内総生産(GDP)を725兆円程度に拡大する(約130兆円増)
2030 ベトナムの国営企業が、世界基準に合った経営能力を備える
2035 人間の直感、創造力など、脳の高次メカニズムが経営実務で利用されるようになる
2050 コンピューターが農業経営をする
2065 国内の水の需要が、2000年比で6割程度に落ち込む(水道事業の経営が厳しくなる)

あと10年で中小企業の経営者は80歳代が中心年齢になる。
「本当にそうか?」と疑問に思う反面、「とうとうそんな時代が来たのか」と感慨深くもなる。さらに経つと、100歳の社長がゴロゴロしている時代になっている。

2050年にはコンピュータが農業経営をする。製造業も建設業もそうなるだろう。
コンピュータやAI、ロボットが仕事の大部分を行う
そうすると経営者に問われる資質も変わっていくはずだ。
人間性やリーダーシップの部分が希薄になっていくのか、それとも反対に濃厚になっていくのか。
おそらく二極化するであろうが、未来の経営者のあり方についても今後、注意深く見守っていきたいと思う


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