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餅は餅屋、礼服は・・・

「結婚式には出ない」と決めているソフトバンクOBの成毛眞氏いわ
く、「礼服は買うな、借りるもんだ」だそうだ。
それを本で読んだ私は「なに!成毛氏ともあろう人が貸衣装?」と
問に思った。だが続きを読んでいくとたしかに理にかなっていると
ろがある。

礼服を買ってきて、使って、クリーニングして、保管して、次に使
うときはサイズが合わない。とんでもないムダなコストだ。来月、
婚式への出席が控えている私にとって、礼服問題は他人事ではない
さっそくレンタル礼服をネットで調べてみた。

「餅は餅屋」というが貸衣装はレンタルで充分と思わせるサービ
になっていた。私の「貸衣装」に対するイメージが20年以上前のまま
だったようだ。

まず、「貸衣装」の店に行く必要がない。ホームページで気に入
たデザインの礼服をえらび、サイズも選ぶ。念のために自分の体型
字(身長やウエストなど)をメールで伝えておけば、ピッタリの服
一式(靴下をプレゼントしてくれる業者もある)を使用の三日前ま
に届けてくれる。送料は往復とも無料。おそらくレンタル料金に送
が含まれているのだろうが、費用もお値打ちだ。

ここまで利便性が高まっているのであれば礼服の類いはすべてレ
タルで充分と思えてきた。
お通夜など、前もって予定がわからない時は最寄りの貸衣装店に駆
つける必要もあろうが、「貸衣装なんて古くさい」という私のイメ
ジは完全にくつがえされた。

「餅は餅屋」といえば、江戸時代、年の瀬が近づくと各家庭がご
所さんと一緒になって餅をついていた。その当時、ユニークな商売
流行ったそうだ。貸衣装ならぬ、「賃つき屋」とも「貸餅屋」とも
われる珍商売で、忙しくて餅をついているヒマがない江戸っ子のた
に、指定された日に指定された場所に道具を持参し、その場で餅を
いてくれる。つきおわると、鏡餅や丸餅など指定の形に仕上げてく
る。つきたての餅に醤油やきな粉をつけたり、餡子を入れたりして
その場でふるまうこともある。

そのとき、ふるまわれた人たちが異口同音に言うセリフが「やっ
り餅は餅屋だね」だったとか。

よし、決めた。
来月の結婚式には貸衣装で行く。