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太くて長いペンギンの道

今日から新しい一ヶ月が始まった。この6月という月は5月のような
大型連休もないうえに梅雨が始まってジメジメする。今月は我慢して、
早く7月になってくれれば梅雨もあけ、夏休みも始まる。6月はなんて
地味な月なんだ、とずっと思ってきた。
ところが以前、業績を仔細に調べてみたら「がんばれ!社長」にと
ては一年で二番目に忙しいのが6月であることが判明。
「地味な月」=「仕事に集中できる月」、とわかってからは6月が好き
な月になった。

今月も新しい取り組みがあるなど忙しくなりそうだ。
新しいこと、とはいっても当社にとっては初めてのことに過ぎず、
例などはいくらでもある。だから、道らしきものはそこにある。け
の道のような分かりづらくて細い道かもしれないが、道であること
は違いない。

誰かがそこを通ることで自然にできるのが道というもの。
『もともと地上に道はない。歩く人が多くなれば、それが道になる
だ』は魯迅のことば。カフカも『人が通ったところに、道は出来る
と言っている。

今朝「ワイルドライフ」を見ていたら、フォークランドの島にジ
ンツーペンギンしか通らない幅6メートル、長さ1キロにも及ぶ太いを
道を紹介していた。
ペンギンたちが何年も何十年も毎日そこを通る。周囲の草原とはは
きりと区別できるほどに、ペンギンの通り道だけは大地が露出して
たのだ。
それをみて私は「ペンギンの小さな一歩一歩がこんなにも太くて長
道になるなんて」と感心した。

ペンギンができるのなら僕にもできそうだ。立派な人が堂々と歩
なくてもいい。体重が軽く、私の手のひらの半分もないような小さ
足のペンギンがひたすら毎日歩くことで堂々たる道ができる。

僕の前に道なんていらない。私が通ることでそこを道にしてやろう。
『僕の前に道はない、僕の後ろに道はできる』と語った高村光太郎
言葉も思い出した。