Rewrite:2014年3月23日(日)
今日はeコマースの科学性について考えたい。
eコマースで成果をあげておられる経営者はほとんど例外なく科学的アプローチで成果をあげておられる。仮にあなたが、ネットでサングラスの通販を始めたとする。まず最初に決めるべきことは、具体的な目標だ。そこで、「専任者1名で、年間1,000万円の粗利益を稼ぐこと」を目標に掲げた。ひとりで1,000万円の粗利益なら充分な成果と言えるだろう。ホームページを作り、サイトをオープンして早くも半年が経過した。その結果を集計すると以下のような数字だった。
<ひと月平均のデータ>
1.アクセス数 12,500 (一日平均417アクセス)
2.購買者数 25人 (購買率=2÷1=0.2%)
3.売上高 50万円 (お買上単価=3÷2=2万円)
4.粗利益高 30万円 (粗利益率=4÷3=60%)
年間粗利益1,000万円が目標なので、月平均83万円の粗利益が必要だ。しかし、30万円しかない。目標の3分の1程度だ。
eコマースの成果を公式に表すと目標売上高=アクセス数×購買率×客単価である。従って、「アクセス数」「購買率」「客単価」の3つを上げれば良いのである。
関連書籍によれば、eコマースの購買率は0.2~0.5%とあったので、あなたのサングラス店はその下限にあり、購買率を今の2倍の0.4%に上げることを目標設定した。また、購買客の大半がサングラスしか買っておらず、関連商品を販売することで2.5万円程度に上げる余地は充分にあると判断した。従って、今後の月平均目標を次のように設定した。
<今後の月平均目標値>
1.アクセス数 13,750 (一日平均458アクセス)
2.購買者数 55人 (購買率 0.4%)
3.売上高 138万円 (お買上単価 2.5万円)
4.粗利益高 83万円 (粗利益率 60%)
もちろん、あなたの判断でアクセス数をもっと増やす作戦も考えられる。粗利益率を下げる、上げる、という作戦もある。あらゆる選択肢が思いつくが、すべてのスタートは、「目標値を明確にする」ことである。この会社は「専任者一名で1,000万の粗利益を稼ぐこと」であった。そして、データを集めて科学的に問題発見とその解決を進めることである。
eコマースに対して、漠然とした感覚で「失望した」「ニーズがない」「金がかかる」と断定してはいけない。成功している企業は、成功するように仕事を進めたに過ぎないのだ。