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営業を科学する

Rewrite:2014年3月23日(日)

アメリカのセールス界には「クリエイティブ・セリング」と呼ばれる創造的販売法の研究が相当に発達している。しかも、日本のそれよりも科学性という面で進んでいることがわかる。科学的営業手法は、日本において主に保険や自動車、住宅販売など一部でかなり進んではいるものの、まだまだ根性論がまかり通っているようだ。

あなたは教材販売の営業マンとしよう。上司の指導によって、過去数ヶ月、毎日の営業活動を詳細に記録してきた。それを月平均で集計してみると次のようになった。

1.電話本数 1,250本
2.獲得アポイント 50アポ (アポ率=2÷1=4%)
3.初回面談 45 (商品説明のための面談)
4.契約面談 30 (価格提示と契約のための面談)
5.クロージング数 25 (実際に価格を提示した件数)
6.契約数 5 (受注できた件数 クロージング率=6÷5=20%)
7.受注額 250万円 (平均単価 50万円)
8.歩合給与 50万円 (歩合率 20%)
9.勤務日数 25日 (日給 8÷9=2万円)
10.勤務時間 250時間 (時間給 8÷10=2,000円)

一見すると悪くない結果だ。しかし、歩合給の50万円の中から税金の支払いや個人負担の経費を差し引くと、手取りは35万円程度。ボーナスはないので苦しい生活をしている。そんなあなたが目標をたてた。それは、歩合給を3ヶ月以内に75万円にするという目標である。

収入を5割増しにしたいわけだから、一番単純な方法として、1~10までのすべてを5割増しにすれば良い。つまり活動量でカバーしようという作戦だ。しかし、家族サービスや個人の楽しみも確保したいので、9と10は増やしたくない。ではどうするか?

幸い、あなたの会社では営業の全員がこうしたデータをとっている。その中で優秀な成績をあげている営業マンのデータを見せてもらった。比較してわかったことは、9と10は変わらない。しかし、8の給与は2倍もある。詳細をみていくと、あなたと大きく異なる点は6の契約数、つまりクロージング率があなたの2倍もあったのだ。この場合、あなたの営業課題は次の項目に絞られてくる。

◇商品知識が不足していて見込客への説明が不充分か
◇商品への自信が不足していてクロージングが甘いか
◇単純にお客を契約に導く技術とトークを使っていないだけか

のいずれかだ。

活動量が不足している場合もある。また、電話本数は多いがアポが少ない場合は、電話技術に課題がある。また、契約数は多いが受注金額が少ない場合は、低単価品しか売っていないことが分かる。初回面談は多いが、契約面談が少ない場合もある。それは、見込客とのコミュニケーションが不充分なまま、商品説明だけをして帰ってきている可能性が高い証拠だ。

このように営業のプロセスを分解し、それぞれにおいてデータに基づいて問題発見し、その解決策をさぐる。こうした方法を科学的営業とよぶ。

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同じようなアプローチで「eコマース」も科学してみたい。

<明日につづく>