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ネコババ、そして、ざんねんないきもの

以前聞いた「ネコババ」の語源は、猫が自分の糞に土をかけて隠すことから「こっそり隠す」ことをネコババという、だった。
だが今月、佐渡金山で聞いた解説はまったく別物だった。

「ここにネコババがいたんです」とガイドさん。
猫がいたのかしらと思ったがそうではないらしい。

金鉱石の発掘・抽出・精錬過程のなかに「ねこ場」という場所がある。
金の混じった土を上から流し、さらし布に金をひっかけ、布を桶に浸すと金だけが採れるという仕組みが「ねこ場」だ。
上から土を流す役目を女性がしていたことから、金を見つけて自分の着物の懐に入れてしまう事を「ねこ場の女」「ねこ婆」→「ねこばば」になったというのだ。
こちらは直接、現場を見せられている分、「ねこ場の女」のほうが、猫の糞よりリアリティがある。

猫といえば、最近『ざんねんないきもの事典』という本を読んだ

私が買ったのは続編だが、知らなかった動物の生態がわかって実におもしろい。

たとえばこんなことが書いてある。(文責:武沢)

・おじいちゃんの握力に負けるワニ
ワニは噛みちぎる力は動物界屈指だが、口を開く力はとても弱い。
ワニの口をおじいちゃんが片手で握るだけで、もう開けなくなってしまう。

・イイズナ(イタチの一種)は小柄な体形とは裏腹に気性が強く、巨大な生き物に平然と立ち向かう。
その結果、巨大な相手(例えば野ウサギやカモメ)に喧嘩を売って、食べられてしまうことがよくある。

・ステラーダイカイギュウは、体長8メートルほどのほ乳類だが、優しすぎる性格から絶滅してしまった。
仲間が傷つけられて弱っていると、みんなが集まってきて助けようとする。
弱いのに助けようとするから、一網打尽にされる。
それをくり返して滅んでしまったというのだ。

・仲良しの夫婦を「オシドリ夫婦」という。鳥類には、一生同じ相手と添いとげるものが多いが、オシドリは毎年、交尾の相手を変える
大人の事情があるらしいが、これから「オシドリ夫婦ですね」と言うときには、ちゃんと気をつけた方がよいかもしれない。

そのほかにも、ニワトリは序列社会があって「コケコッコー」といえるのは序列の順番。
新米はなきたくてもなけない。
トラは狩りが下手で、何日も食糧にありつけない日がつづく。

ネコババから話が脱線したようで、本日はここまで。