今日の昼の便でバンコクへ向かいます。今夜は現地でゆっくりし、明日は終日「バンコク経営講座」を開催します。この講座で経営計画をつくって新年早々に相互発表会を行う有志グループがあります。
そんな彼ら・彼女らが3年連続で招へいして下さいました。
今回の講座にはラスベガス、ベルギー、マレーシアや秋田、名古屋、大阪、東京からも参加者があり国際的な雰囲気になってきました。
(受講されるのは全員日本人です)
翌・土曜日は、朝からコンサルティングとランチミーティングがあり、午後がフリータイムです。行ったことのないマーケットへ行くつもりです。日曜日に帰国の途につきます。
さて今日の本題。
「先見力がない」とこぼす社長がいます。昔のことは思い出せるが、先のことは来年のことすら分からない、というのです。
しかし、本当にそうでしょうか。
実は先のことを考える機会が乏しいだけではないでしょうか。先見力の有無は、それを鍛えたか否かの違いにすぎないと私は思います。
空想でも白昼夢でも絵空事でもかまわないので、先のことを考え、それを人に話す訓練をすれば先見力は確実に養われていくはずです。
経営者は「今日とは違う明日をつくる人」です。先のことが分からないと言っているようでは困りものです。
そうした意味において、公開されている「未来年表」を参考にすると未来のことを考えやすくなりますからおすすめです。
昨日・一昨日に続いて NRI「未来年表」の抜粋を紹介し、それに武沢独自予測を付けてお届けしていきます。
<2021年から~2025年>
日本の名目GDP600兆円に(2017年は544兆円)。2021年には中国が実質GDPで米国を抜き世界一になる見通し。…確実に日本経済は成長していくのですが、成長率をもっと高めないと相対的ポジションが低下するのみです。どうすれば成長力を高められるか。産官学連携による国家戦略が必要ですし、個々の企業が海外の動きを注視し、経営戦略を練り直すことが急務です。
PPP/PFI(公共サービスの民営化)の事業規模が21兆円に拡大…今後このキーワードがさらに注目されるでしょう。
2022年2月:北京で第24回冬季オリンピック開催…正直、これは知りませんでした。
2022年度:高校で近現代史を学ぶ「歴史総合」が必修化…日本史か西洋史かではなく両方学びます。明治以降、大正・昭和の近代・現代史もしっかり学ぶことに。そうしないと世界に伍してやっていけません。
2022年:ドイツで原子力発電所全廃…長期的には日本もそうするでしょう。
2022年度末:北陸新幹線(金沢~敦賀間)開業…金沢に次いで福井も脚光を浴びるか?
2022年:カタールで第22回FIFAワールドカップサッカー開催…開催国が力を付けると、中東サッカー全体の底上げになり日本にはシビアな状況か。ただし、アジアの出場枠が増えるので日本にはありがたい。
2022年までに:インドが人口で中国を抜き世界一に…インドの時代が始まった。
2022年:中国、大型宇宙ステーションを建設
2023年:世帯数減少と総住宅戸数の増加で空き家が1,400万戸、空き家率が21.1%に上昇。その後も増加率は上がり続ける。2025年には新設住宅着工戸数は67万戸に減少という見通しもあり、ハウスメーカー、マンションメーカー、工務店は新築依存からの脱出が急務となる。
文化GDPが18兆円(GDP比3%)に拡大…文化は大切な経済リソースでもある。→ https://goo.gl/aM7HDN
2024年:フランス パリでオリンピック開催…応援に行こう!
2024年:世界の人口が80億人に到達(2017年74億人)…世界はどんどん増えるのに、日本はどんどん減っていく。何とかしないと。
2025年:日本の高齢化率(65歳以上)が30.3%に
国民医療費が2015年の45兆円から61兆円に増加…傾向として医療費はまだ増えているのです。
日本の携帯電話端末は2,300万台に減る…スマホ終焉の始まりか?早くスマホ対応しないとスマホの時代も終わってしまう。
世界の3Dプリンター市場が4兆円規模に
日本の電子書籍・雑誌・新聞の市場が4,229億円に…2017年の市場規模は2,500億円なので5年で倍増。ふた桁成長つづく。
日本のIoT市場が3.2兆円規模に到達
会社員一人あたりの保険料が年収の3割に
男性の厚生年金の受給が65歳から全面的に引き上げ
<2021~2025 武沢独自予測>
スマホが陳腐化され、ウエラブル端末に置き換えられる。現時点で有力なのは眼鏡タイプだが、さらに斬新なガジェットが多数誕生する。
VRをつかった教育、映画、旅行、通販などの市場規模が急増。VR端末も今のようなゴーグルタイプではなく、スマートでウエラブルなものになる。
車の自動運転が一般道でも始まる。その結果、タクシー、バス、トラックの運転士は免許証が不要なサービス業になる。自動車保険が売れなくなったり、EV 化によって下請け製造業の多くが業態転換に迫られる。ガソリンスタンドも半減し、失職する人が増える。その結果、求人難はこのころから緩和される。
ヒトゲノムの解明がさらに進む。いずれ、人は老いなくなり、死ななくなる。長期的には日本人の平均寿命は100歳以上まで延びる。その結果、人口減少率は低下するだろう。そして日本企業の定年は85歳、年金支給は80歳から、という時代がくる。
<つづく>