ウィークリー雑感

ウィークリー雑感

■昨日、タイに到着しました。
年の瀬だからでしょうか、かつてないほどの交通状態でした。
空港から乗ったタクシーが夕方のラッシュアワーにぶつかったせいもありますが、ホテルまで2時間半かかりました。
普段なら30~45分程度です。次回からは公共交通機関を利用せねば、と思いました。
夕べは日本から参加されるメンバーとも合流でき、アジアンティークで夕食をとりました。

いよいよ今日が本番「バンコク経営講座」開催日です。
13時からの「経営計画書づくりとその実践」の講義を行い、ゲスト参加いただいた白川博司先生による「最新 通販事情&アジア事情」の講演もあります。締めは、メンバー相互による「顧客創造計画」の発表とコンサルティングを行うという実践的なものを予定しています。
18時半からの懇親会は地元の人気タイ料理店「The Local」で行い、出会いを深めます。

■クチコミで銀行がつぶれる?

かつて政治家の失言によって銀行が倒産し、恐慌にまで発展した事件がありました。1927年(昭和2年)の片岡直温大蔵大臣の失言です。
→ http://e-comon.co.jp/pv.php?lid=5387

この当時は関東大震災直後であり、震災手形の処理問題で金融機関の財務が弱っており、政治家の発言にもデリカシーが求められる時期でした。そんなタイミングで予算委員会において大蔵大臣が「本日、東京渡辺銀行が破綻したが、まことに遺憾であります」と発言してしまったから大変です。今の時代なら簡単に情報確認が取れるのですが、当時は取り付け騒ぎに発展し、事実、倒産してしまったのです。
その後、内閣は総辞職しました。

では、こんな事件はご存知ですか。
三人の女子高生が電車のなかで話していた内容があちこちに飛び火し、ついには銀行への取り付け騒ぎにまで発展したという事件です。
銀行の名は豊川信用金庫。堅実経営で知られる立派な金融機関なのですが…。

事件の始まりは1973年12月8日(土)。以下、ウィキペディアより。
登校中の国鉄飯田線車内で、豊川信用金庫に就職が決まった女子高校生Aを、友人B・Cが「信用金庫は危ないよ」とからかう。この発言は同信金の経営状態を指したものではなく、「信用金庫は強盗が入ることがあるので危険」の意味で、それすら冗談であったがAは真に受けた。
その夜、Aから「信用金庫は危ないのか?」と尋ねられた親戚Dは、信用金庫を豊川信金だと判断して同信金本店の近くに住む親戚Eに「豊川信金は危ないのか?」と電話で問い合わせた。

<中略>

ネットがないこの時代は人から人へのクチコミ以外に、電話、タクシー、アマチュア無線家などが噂を広めた。
その結果、同信金窓口に殺到した預金者59人により約5000万円が引き出されることになる。
客を運んだタクシー運転手によれば、客たちが「あの信金が危ないらしい」から始まり、「危ない」、「潰れる」、「明日はもうあそこのシャッターは上がるまい」と時間が経つにつれて噂が誇張されていったらしい。女子高生の他愛もない会話から6日後には「職員の使い込みが原因」、「理事長が自殺」という二次デマまで発生し、事態は深刻化した。

信金側の依頼を受けたマスコミ各社は、14日の夕方から15日朝にかけて、デマであることを報道し騒動の沈静化を図った。預金者へのアピールとして、本店の大金庫前には日銀から輸送された現金が窓口からも見えるように高さ1m、幅5mに渡って山積みされた。
一週間後の15日(土)、自殺したと噂された理事長自らが窓口対応に立ったことも奏功し、事態は沈静化に向かった。
翌16日(日)、警察がデマの伝播ルートを解明し、発表した。

いやはや、ネットがなくてもクチコミはすごい。
反対にネットがないから、クチコミは盲信されやすくもあったわけだ。
それにしても、豊川信用金庫さんは当時も今も、しっかりした金融機関なのに、大変な騒動に巻き込まれたものである。

★ウィキペディア「豊川信用金庫事件」→ https://goo.gl/wmyd3a

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