「病は気から」というが、「老いも気から」である。実際問題として年齢とともにあちこちが弱ってくるのは現実。だからといって、気持ちまで老けこませる必要はない。先週ご紹介した152才までがんばったトーマス・パー氏にあやかりたいものである。
今日のメルマガはその続編的な意味合いなのだが、多少、性的な表現が含まれることになる。もし途中で不快になれば、そこで読むのをおやめいただきたい。
トーマスパーさんには及ばずとも、日本にも凄い男性がいる。
徳田重男さん(81歳)といい、外国メディアも驚く男性である。氏の名前を聞いただけでピーンとくる方もいるかもしれない。東京の一流大学を卒業後いくつか職を変えたのち、旅行代理店で勤めだした。41歳から70歳までそこで働いておられる。
ある日のこと、旅先のホテルにあった有料 AV (アダルトビデオ)をみて興味をもった。今から22年前(59)のことであり、氏が現役バリバリのサラリーマンの時代である。
最年長のAV男優
http://spotlight-media.jp/article/195217251302090391
氏の場合、他の人と違っていたのは、AV 作品だけでなく業界にも興味をもったこと。メーカーを調べだし、会社を探して訪問した。そして、メーカーの社長兼監督の T 氏に会っている。「おもしろいオッサンが来た」とでも思われたのだろうか、徳田氏はT 監督に気に入られた。そして何本かの作品をすすめられ、それを買って帰ったそうだ。やがて、監督のもとに通いつめるようになる。おそらく監督本人よりも、撮影現場の方に興味があってのことかもしれない。
ある日、徳田氏は T 監督からビックリするような依頼を受ける。作品への出演オファーだ。
「え、私が?この年齢で?ご冗談を・・・」
最初は軽く受け流していたが、監督は本気だった。この業界の男優にふさわしい顔つきだと評価されたようだ。
2年後、徳田氏は口説き落とされた。還暦にして AV デビューを果たすことになる。業界は騒然とした。この年齢でデビューした希有な男優として出演オファーが殺到。ライバルはほぼ不在。敵は自分のコンディションだけである。一時はアメリカの精力剤を服用して仕事に励んだが、心臓を患ってからは服用を控えるようになった。
サラリーマンと AV 男優の二足のわらじ。会社に黙ってやっていたのか、それとも許可を得ていたかは不明だが、大した度胸と体力である。81歳になるまでの20年間で300本を超える作品に出た。今なお出続けている。ちょい役ではなく、立派な役柄としての出演ばかり。一年で15本(毎月1本以上のペース)の作品に出つづけているギネス級の男優さんなのである。
ちなみに徳田氏には奥様も子どもも孫もいるが、家族には仕事のことを「死ぬまで言わない」と内緒にしている。
徳田氏より年齢は若いが山田裕二氏(68)もがんばっている。56歳のときに AV 業界に飛び込んだ。氏もひたすら家族に内緒で仕事を続けていたが、不運にも孫娘に見つかってしまった。孫がボーイフレンドと一緒に見ていた作品にお祖父ちゃんが出ていたからだ。
孫は悲しくなって母親 (つまり山田氏の娘)がいる前でお祖父ちゃんを問い詰めた。最初のうちはお祖父ちゃんも「他人のそら似さ」と突っぱねていたが、頭髪のハゲ方や会話のイントネーションまで同じことからついに言い逃れできなくなり AV 出演を認めた。奥様にもそれが伝わり、家庭危機に陥ったそうだが、どうやら最悪の結果はまぬがれたらしい。
追申:調べてみたら最高齢の AV 女優は75才の方で、26才の孫娘と共演デビューを果たしておられる。
私たちも真似をしよう、とは言わないまでも、これぐらいの気概をもちたいものである。還暦のつぎの大還暦(120)ぐらいは元気に迎えるつもりで。