「私は盲目ですが、セミナーに参加してもよろしいですか?」がんばれ!社長の事務局にそんなメールが届いた。差出人は藤田義輔(仮名、60歳)で、
「大丈夫ですよ。
盲目者用のパソコンソフトがあり、
Wish-List の解説が終わり、いよいよ Excel をつかって Wish-Listづくりを始める時間になった。「30分で50個以上の Wish-List を書いてみよう」と武沢。さっそく、藤田も得意のキー入力で作業にとりかかった。
藤田がささやかで小さな願望を書いているのをみて、
「やれそうなことや、
藤田は武沢にそんな圧力をかけられ、内心でテンパッていた。
セミナーのあとも藤田は Wish-List づくりに夢中になり、一週間かけて1,140個の Wish を書きあげた。武沢にメールしてそれをしらせる、あなたの年齢で1,000個オーバーは凄い、と驚いていた。翌年(2012年)、今度は藤田自身も驚くことになる。作りあげた Wish-List の2割近くにあたる、200個以上の Wish を実現してしまったからだ。
ただ、藤田自身は分かっている。
「Wish を実現した」とはいっても、大半は些細なものばかりだと。
「会社まで歩いて行く」
「日曜日も普段通りに起きる」
「週に二回の休肝日をつくる」
「脳ドックを受診する」
「電子書籍を読む」
こんな子どもじみた Wish を実現したところで自慢できない。まだまだ自分は何もなし遂げてはいないと。
またしばらくして武沢から「Wish-List は役立っていますか?」というメールが藤田のもとにとどいた。せっかくの機会だからと、藤田は Wish-List のファイルを開き、リストを読んでみた。5年前にあんなことを書いのか、こんな悩みを抱えていたのか、
だが少しずつ悔しい気分も芽生えていった。なぜなら、成長しないと実現できないリストだけが、
今度こそ夢のために格闘したい。
今年、65歳になる。もう一度ゼロから Wish-List を始める。今度は、誰のためでもない。自分のための人生にしたい。本当にやりたい仕事や冒険に夢中になるために Wish-List を作ろうと思った。おのずと、質重視の Wish-List になるだろう。まず、藤田が決めたこと、それは自分一人だけの小さな会社を作り、
もう一度ベンチャー。今度はおじさんベンチャー、
※この内容は、実在する F さんから今朝頂戴したメールをもとに書きました。武沢