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僕のボガード

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クリスマスムード最高潮の都心の繁華街。先週のある夜、若い経営者とバーで飲んでいた。ふたりで飲むのは始めてのはずだ。まだ乾杯したばかりなのに早くも酒が回ったのか、それとも単に弱いのか、彼の目のまわりが真っ赤だ。

やがて、家業の経営の苦しさと自分の責任の重さを語るうちに、ついに泣き出してしまった。「武沢さん、自分は恐いんです」と涙がこぼれ、肩が震えている。
押しつぶされるようなプレッシャーと闘う日々で、張りつめていた糸が酒で溶けたのだろうか。私は多少おどろきながらも、「辛いわなぁ」とそのまま泣かせることにした。

「すいません、センチメンタルになってしまって」と彼。もうすぐ40になる経営者に「センチメンタル」という単語ほど似合わないものはない。男がプレッシャーの前に泣いててどうする、と言いたかったが今の彼にはグチを聞いてくれる人が必要なのかもしれない。

100億の借金をして平気な人もいれば、100万円の借金で青くなっている人もいる。その差は経験や実績によるものだけでなく、性分のようなものもある。どちらが良いかは一概にいえないが、あまりオドオドするタイプは経営者には向かない。彼の場合は、心配のネタは借金だけではない。病気がちな母(社長)を助けながらも家業を盛りあげ、同時に自分も早く結婚して人生を充実させたいという焦りもある。一人っ子だからなおさらだろう。

彼が顔をあげた。

「僕は自分を変えたいんです。他の社長の皆さんはどうしてあれだけいつも堂々としていられるのでしょうか?僕ももうすぐ40歳、若さと勢いだけで仕事はできません。先日の武沢さんのセミナー会場でお目にかかったあの A 社長や B 社長のような貫禄や威厳は、どうしたら身につくものなのでしょう?僕に足りないものは何でしょうか?僕もあのようになれるでしょうか」

私はゴディバのリキュールをおかわりし、オスカー授賞式でのあの名言を彼に教えることにした。

「ハンフリー・ボガードになりたい、ハンフリー・ボガードになりたい、ひたすらそう思って演技し続けてきたら、今日ぼくは、ダスティン・ホフマンになりました!」

君にこの言葉を贈りたい、と。

心の中であこがれの人物像をもつことは大切なことだ。だが、その人と同じになることはできない。あくまで自分にしかなれない。あなたの顔もダスティン・ホフマンに似ていないわけではないし、自分のオスカーを取ってあなたになればいい。

「そのボガード役をする人は経営者じゃなくてもいいですか?たとえば歴史上の偉人でも大丈夫ですか?」

「もちろん。誰だっていい。偉人じゃなくても構わない。複数いてもいいし、時によってその人物が変わることもある。私は 20代 30代は、ずっと竜馬だったが 40代以降は別の人に変わった。自分の状況によってボガード役はチェンジするんだ」

「なるほど、作ってみせます、僕のボガード」
ようやく泣きやんだ彼が笑顔でワイングラスを差し出してきた。私は二杯めのゴディバでそれを受けた。

【編集後記】

◆久しぶりに病院で注射を打ってもらった。

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