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絶交の原稿

●九仞の功を一簣に虧く (きゅうじんのこうをいっきにかく)

その意味は、あと一歩の所まで行きながら手を抜いたために、物事が完成しないことのたとえ。長年積み重ねてきた努力が、最後のちょっとした気のゆるみで台無しになるさま。

●メルマガを創刊して 3ヶ月経ったころ、ある日のたった1本の原稿が原因で多くの友をなくしたことがある。そもそも一本の原稿で去っていく人たちを友と云えるのかどうかだが、それは別問題。
あれから12年、当時去っていった「友」少なくと十数人とはいまだに再会していない。

●その日の原稿は経営者団体で役員をすることに対する警告だった。

経営者団体に入会し、そこで一生懸命に学ぶことは意味がある。だが、そこで世話人や役員を買ってでると、やがて本来の入会目的からそれていって独特の政治力学の世界にはまり込むことになり、本業をおろそかにすることがある、という警句であった。

「だから適当に力を抜いてやれ」というのではなく、「それ相応の覚悟がなければ中途半端になるので引き受けるべきではない」というのが真意である。だが、それを読んだ一部の人が猛反発のメールを送ってきた。

●「武沢さんも、現に経営者団体で役員をやっているではないか。私はあなたが一所懸命に役員をやっているから今まで付いてきたのに、そんな打算的な気持ちでリーダーをやっておられるのでしたら、私たちはあなたと一緒に仕事をするわけにはいかない」という主旨だった。

●メールをくれた人は複数いたが、皆同じような主旨だった。
「おいおい、何を読んでるんだい?」という失望とおどろき、それに落胆した。同時に、文章を書くことの難しさを痛いほど感じたできごとでもあった。

●「文章の真意はあなたの理解とは異なるし、場合によっては次回ご説明してもよい。ただ、私への接し方はあなたのご自由にどうぞ」と返答した。いま思えばかなり大人げなかった。

その次から彼らは顔も合わせてくれなくなり、半年後の役員改選で私は退任し、以来、会合には一度も出席していない。(会費は払っているが)

こういう会には向かない人間のようだ。

●だからあなたにも何にも属さない一匹狼になれというのではない。
何かに属しても良いし仲間をつくって共に学び、共に遊ぶのもよい。
ただ、それを好き勝手にやればよいわけで、誰かにやらされてやるものではないと思う。

●実力本意の職業作家の世界でも派閥のようなものがあるそうだ。それを知った松本清張はかつてこう述べている。

「私には別に友人のグループはいない。引き上げてくれる先輩もいない。押し上げてくれる後輩のグループもいない。全く一人でやらなきゃいかん。一人でやらなきゃいかんから、自分自身を激励する気持ちが絶えずあって、それが作品を書いていく支え、動力になっているような気がしますね」
(『教養が滲み出る極上の名言1300』斎藤茂太 監修 より)

●何にも属さないし、誰も助けてくれる仲間がいないことはハンデではない。むしろ動力になる。

群れて安心している自分がいないかどうか、チェックしてみよう。

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【編集後記】

◆サッカー男子「関塚ジャパン」はメキシコに敗退。コンディションが良くなかったのかミスが目立ちエジプト戦のような集中力が感じられませんでした。相手が一枚も二枚も上手だったということですね。もう一度仕切り直して、銅メダルを手に帰国してほしいものです。がんばれニッポン!