●『日経ヴェリタス』第 197号に「エルズバーグの逆説」というものが紹介されていた。それは次のような実験からはじまる。
・・・
まず2つのつぼを用意する。A のつぼには赤玉 50個と黒玉 50個の計100個の玉を入れる。 B のつぼにも赤玉と黒玉で合計 100個入れるのだが、赤黒の比率は非公開にする。極端にいえば、全部赤かもしれないし、全部黒かもしれない。そしてあなたはメンバーにこう告げる。
「赤を引いたらあなたに1万円差し上げます。A と B、どちらのつぼから選んでも構いません。さ、どうぞ!」
・・・
●A のつぼは当選確率 50%が約束されているが、B のつぼは不明だ。
あなたなら、A と B のどちらから選ぶだろうか?
私なら B を選ぶのだが、この実験結果ではA を選ぶ人が多かったという。「ふ~ん、そんなものか」と思いきや、この実験にはまだ続きがある。
●今度、あなたはこう告げる。
「さて次は、黒を引けば1万円差し上げることにします。どちらのつぼから選んでも構いません。さあ、どうぞ!」
何とこの時も A から玉を選ぶ人の方が多かった。この実験者の名前をとって「エルズバーグの逆説」という。
●赤を引きたい時に A を選び、黒を引きたい時にも A を選ぶという判断基準は合理的とは言えない。かと言って、B を選ぶのも合理的とは言えない。このように人の判断基準は合理・不合理、自然・不自然という枠を超えた別の基準があることが分かる。
●こうした判断基準は何に基づくものなのか、脳化学の発展によって解明されつつある。特に脳の神経細胞を調べる技術が発達し、損失や報酬に脳がどう反応するかを解明できるようになってきたのだ。
●そのあたりを「日経ヴェリタス」紙を引用するとこうなる。
・・・
赤黒の比率が不明の Bから玉を選ぼうとすると、恐怖の感情をつかさどる損失回避系の「へんとう体」の働きが活発になる。一方、赤黒半々の Aに対しては、利益を直感的に予測する報酬系の「尾状核」が活性化する。その結果、脳は不確実性が大きい Bを避け、一定の報酬が期待できる Aを選ぶ。
・・・
●私はこの記事を読んで感じたこと。
1.恐怖感情の「へんとう体」ではなく、報酬感情の「尾状核」を刺激する工夫が必要。目標設定や経営計画にもそうした工夫をしたい。
2.なじみの店へ行って「いつものやつを」と注文するのは A のつぼを選ぶこと。定期的に B のつぼ(店)を選んで恐怖の感情を克服できる自分を養いたい。
3.果たしてこのエルズバーグさんの実験結果は正しいのだろうか?
どんな被験者を相手に実験したのだろうかと疑問に思う。私の仮説によれば、経営者や起業家は B を選ぶ人が多いのではないだろうか。
経営者と勤務者、それぞれ 100人を調査するとどうなるか、興味深い。
●あなたも社内でこのテストをしてみてはいかがだろう。イノベーションが盛んな会社ほど B の比率が高いように思う。
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