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三つを握れ

イラクとアメリカの戦争が明日にも始まる。今回の報道をみていると、なぜか「がんばれ!フセイン」という気持ちが芽生えてしまうのは私だけだろうか。米国が戦争を仕掛ける大義名分がないのだ。つまり戦争にも、国民や世界の民の支持が必要だ。
ましてやビジネスは、他社に勝ち、顧客の支持を得、社員からの支持を集め、取引先や金融機関からも支持を得なければならない。それが経営者の仕事だ。

ところで、政権が国家を牛耳ろうとするときに必要となる三つの権力がある。

それは、
1.軍事・警察
2.教育機関(学校)
3.メディア(テレビ、新聞)

である。独裁者の国家では、これらのすべての権力を一箇所に集中させる。民主主義の国家では、権力を分散し、相互に監視しあうことによって勝手な暴走を抑止している。企業経営でも、ワンマン社長の会社では、権力・権限を社長一人に集中させ、民主的な経営ではそれを分散させる。

この三つの権力というものを企業経営にあてはめるとどうなるだろうか。

1.軍事・警察・・・対外的な戦闘能力と内部の治安維持力
これは、マーケティング力と、管理力である。方針管理やコーポレートガバナンス(企業統治)などもこれに相当する。

2.教育機関・・・国家構想にかなう明日の人材を養成する力
これは、文字どおり人材育成力である。社内に学校がなくても構わないが、人材を養成するシステムはすべての企業に必要だ  ろう。

3.メディア
企業理念の浸透、方針の徹底、目標の共有などは、くり返しくり返しメッセージを発信してゆかねばならない。そのインフラ  (基盤)としてどのようなメディアを持っているか、という問題だ。会議や朝礼、社内報や社内ホームページ、社内メルマガ  などがこれに相当する。

中小企業の経営者は、これら三つの権力を行使しなければならない。ある程度の独裁的な考え方を持たないと、かえって義務を果たしていないということにもなる。