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西脇にて

●新大阪から高速バスで1時間半、兵庫県西脇市に来ている。ここには東経135度、北緯35度の交差点があり、日本列島の中心点に位置することから「日本のへそ」をアピールしている。

プロボクシングWBC世界チャンピオン・長谷川穂積選手の出身地として有名で、横尾忠則氏(画家)、鈴木啓示氏(元プロ野球選手)、トータス松本氏(ウルフルズ)なども西脇出身。

●今回は、兵庫県中小企業家同友会北播支部のお招きでやってきた。
人口4万人強の小さな町だが、「がんばれ社長!」をずっと以前からお読みいただいている読者が何人かみえる。そうした方の働きかけで実現した講演なので私も気合いがはいった。

●懇親会では例によって「もっと脂ぎった人だと思ってましたよ」と古い読者から言われた。読者は皆さん一様に、そうおっしゃる。
「メルマガの雰囲気と実際との二面性で、ある意味、期待を裏切るところが良い」と言ってくれる人もいれば、「もっとガツーンと叱ってほしかった。拍子抜けした」と肩を落として去っていく読者もいる。

こればかりはどうしようもない。

●「できれば、今回の震災について何かひとことお願いします」と幹事に言われていた。
ここ兵庫県西脇市も95年の阪神淡路大震災で甚大な被害があったところ。まだ傷が癒えていないのに、この大地震。わがことのように心配だ。

「何ができるか考えておられるのであれば、まず今すぐ募金に協力しませんか。具体的に一歩動きましょう」とご提案し、募金箱を回していただいた。

●それを受けてある女性社長は、「武沢さんが口火を切って下さったので私からもお願いがあります」とこう続けた。

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私たちの時も着の身着のままで逃げましたから、あとから衣服や靴が足りなくて本当に困りました。大人用は何とかなったのですが、子供用が足りなくて…。どうか皆さん、市役所で子供用の服と靴を集めています。箪笥に眠っているお子様の服と靴を持ってきて下さいませんか。ご連絡いただければ、スタッフが集めに回ります。
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彼女は昨年設立したばかりの会社の社長である。

●津波の映像を一緒に見ていたら、子供が倒れた、という社長もいた。
貧血症状を起こしたらしい。被災していない人たちにもメンタルケアが必要で、無防備で惨状を見つづけているとトラウマになることがあるそうだ。大人だって例外ではない。

元気を取りもどして各自、持ち場でがんばることが大切だ。

●地震や津波の怖さを知るためには、子どもたちにも映像を見せるべきだとは思う。
しかし、同時に肩に手を置くとか、小さい子供なら抱きしめて見せるとかの配慮がいるだろう。逃げるときのルールなどもその時、しっかり家族全体で確認しておこう。

●日本中、いや、世界がかたずを飲んで東北を見つめている。