●仮にあなたに秘書がいるとする。毎朝7時半に出社すると、すでに秘書があなたを待っていて、大きな手帳を開いて社長のあなたにその日のスケジュールを教えてくれる。
「社長、おはようございます。本日の予定はこのようになっています」
・ 8時00分 帝国ホテル朝食会にてご講演
・ 9時15分 ××様 ご来社面談
・ 9時50分 △△様 ご来社面談
・10時30分 経営会議参加
・12時00分 販売会議参加
・12時40分 △△社ご一行来社 昼食会
・13時40分 ○社訪問 事業提携模索
・14時30分 ×社訪問 表敬
・15時30分 ■■問題研究会で××教授からレクチャーを受ける
・16時30分 ○○様 ご来社面談
・18時30分 ニューオータニで○○組合の懇談パーティに参加
・20時30分 ○○党幹事長とホテルのバーで懇談
・22時00分 ニューオータニに車でお迎え、ご自宅まで送迎
こうしたスケジュールの合間をぬって社内で報告を受け、指示を出す。
デスクでは処理すべき決済事項を片づけながらメールやブログをチェックする。移動中はもっぱら資料を読むことで終始し、読書や運動の時間は朝か夜に自宅で確保するしかない。
●私だったらこんなスケジュールは好まない。以前はそんな姿にあこがれを感じたこともあるが、今はもっとゆったりと仕事をしたいと思う。
●人は誰でも心地よい仕事のスタイルやリズムがあって、無意識にそれに近づくように仕事を調整している。ところがいろんな仕事を引きうけていくうちに、「あれ?、どうなってるんだ」と思うほど忙しくなり、仕事と生活のリズムが乱れてくる。忙しいのは大歓迎だが、忙しさの中味が問われるはずだ。
●NHKの朝ドラ「ゲゲゲの女房」では、主人公夫妻が長かった貧乏生活をついに脱出し、予期せぬほどの成功物語が始まったところだ。
これからが佳境である。
今までは仕事がなくて困っていた作者夫婦が、今度は仕事が多すぎて困るようになる。
マンガのネタ不足をどう解消するか、時間不足と戦うために生産力をいかに高めるかという問題に追われ始める。
★NHK「ゲゲゲの女房」 http://www9.nhk.or.jp/gegege/story/19.html
●「ゲゲゲの鬼太郎」の水木しげる氏のように、長年の努力が報われてついに時代が氏の作品を求めるようになった実感はいかばかりのものだろう。まさしく【有卦に入る】(うけにいる)という状態で、しかもそれがずっと続くことになる。
●「ゲゲゲの女房」には水木の周辺にいろんな漫画家が現れては消えていく。作画の才能では水木氏よりも上だったかもしれない作者もいた。だが彼ら(彼女ら)は消えていき、水木氏は残った。
その差は奥さんの素晴らしさだけではなく、本人の姿勢に答えがある。
「ゲゲゲ」を生み出した水木氏のすごみをお知りにないたい方は、こちらの本もおすすめだ。
★ゲゲゲの女房(武良布枝、実業之日本社)
→ http://e-comon.co.jp/pv.php?lid=2597
●あなたのスケジュールは主体的なものになっているか。
もし忙しさの中味に疑問を感じたら、新規のアポは一切遮断してみよう。そしてたまには手帳を真っ白にして、本来あなたがやるべきことだけに専念する日を作ってみよう。
アポ依頼を上手にかわし、アポが取りにくい人になろう。