Rewrite:2014年3月20日(木)
あなたはご自分のことを保守的だとお思いか、それとも革新的とお思いだろうか。
私は自分のことを革新的と思っていたが意外にそうでもないことに気づかされた。
ある会社を訪問し、ノートパソコンをプロジェクターにつなげた。経営会議のときにエクセルで収支シュミレーションをやってみせたのだ。さぞや喝采をあびるだろうと期待したが、失望することとなった。私の操作方法よりももっと便利でカンタンな方法を逆に教わってしまったのだ。私は内心で面白くなかった。「自分は今まで通りの使い方の方に慣れているので、多少は時間がかかってもそれでいいんだ」って言い聞かせたものである。人間の本能として、自分が求めてもいない変化を提案されたり要求されたりすると、その内容のいかんに関わらず、素直に受け入れにくいようだ。
変化と成長が大切であることは大方の人々が認めるところだが、自分から変化を起こせる人は多くない。変化に対して人間は次の4通りのタイプがあるそうだ。
1.変化を自ら起こす人
2.変化についていく人
3.変化を傍観する人
4.変化をジャマする人
そして、それぞれの比率はおおむね、1:1:6:2だそうだ。自ら変化を起こせる人材は1割しかいない。変化についていく人を加えても2割だ。そういえば戦国時代も江戸の幕末もごく少数の人材が歴史を作っていった。逆に言えば、革命は少数だからこそ成就しやすい。
ときどき尋ねられる質問に「会社のビジョンはトップダウンで作るべきか、ボトムアップで作るべきか」か、という問題がある。推して知るべしだ。ビジョン作りを社員といっしょにやって何ができる、と逆に問いたい。少なくとも社長を中核にした経営陣でメインフレームをつくり、その具体策をボトムアップ型ですすめることには賛成できる。
ヒドイ場合には、会社の長期目標だけでなく、経営理念や社是・社訓まで社員全員の合宿研修で決めている会社がある。
手練手管としか思えない。衆議独裁でいくべきだ。ワンマンと似て非なるもの、衆議独裁とは、社員の意見に耳をかたむけながらも、最終的には責任者がひとりで決めるという原則だ。全体で合意形成することに汲々としてはいけない。だって、変化を起こせる人はしょせん、良くて2割なんだから。