室蘭へのナイトドライブとパークゴルフを終えて白老の NBC 研修センターにもどり、お風呂をいただいた。蛇口をひねれば一年中、天然温泉が出てくる。浴室の隣には木材で覆われた部屋があり、裸のまま行き来できる。冬はそこで暖房をたき、夏は窓をあけて自然の冷気を取り入れる。温泉で火照った身体をここで休め、読書や思索にふけってふたたび入浴し、また休憩する。私がササッと15分ほどで出てくると「武沢さん、早すぎます」と野呂社長に叱られた。
風呂あがりはビールと毛ガニで一日を終えた。この研修センターには30人が同時に宿泊できるので、文字通り好きな部屋で休める。二段ベッドの上で寝るのが夢だった、という家内の希望をかなえて、二段ベッドがある部屋を使わせていただいた。
翌朝は豪勢な朝ご飯をいただいたあと、札幌に向かった。NBC コンサルタンツ札幌本社を見学し、野呂社長のご自宅も見学させていただいた。いずれも北海道らしく広々と開放感があり、自然を取り入れた美しい建物だった。
「せっかくなので小樽も観て行かれるといい」と札幌から小樽往復ツアーを企てていただいた。ありがたいことに野呂社長は、昨日から何百キロの距離をずっとお一人で運転して下さっている。にもかかわらず疲れを一切表に出さないタフさと優しさに頭が下がる思いがした。ウトウトする瞬間もあったが、間違っても居眠りなどできない。
午後6時過ぎ、小樽旅行を終えて札幌のホテルまでお見送りいただいた。二日間にわたる野呂社長ご夫妻との旅行の全行程を終えた。超がつくほどご多忙な野呂社長と奥さまが、これ以上ないほどのおもてなしをしてくださったことに何と御礼を申しあげてよいのか分からない。
「次回は是非、名古屋か東海地区で」と申しあげたものの、名古屋観光よりも仕事でお返ししていくことが答礼になるのではなかろうか。「早すぎる答礼は失礼にあたる」ともいう。急いでお返しをしないという手もあるが、そのあたりは機をみるより他はない。
NBC コンサルタンツ
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翌日、札幌で「仕事力倍増セミナー」を開催した。その前にユニホーム専門の株式会社ケイズネットワークの佐々木薫社長のオフィスを訪問した。「武沢さんのわかりやすいセミナーのおかげで、もともと経営の素人だった私にも、企業のあるべき姿が理解できました」と佐々木社長。「その結果がこれです」と最新の決算書(第20期)をお見せいただいた。彼女が20年間手塩にかけて育て上げてきた会社の姿がそのバランスシートにあった。「数字は伏せてください」とのことなので詳しくは言えないが、実に見上げた内容だった。「できるものなら、Facebook にアップしたい」と心の中でつぶやいた。
セミナーには佐々木さんのほかに、菅野さん、徳永さん、服巻さん、小坂さん、阿部さんが参加された。「どうして札幌セミナーはいつも出席者が少ないのでしょう」と佐々木さんが心配してくれたが、読者構成比がそうなっているのだろう。年に一度のことだからあまり気にしていないが、「来年はお一人ずつ連れてきてください」とお願いした。
マンダラクィーンの佐藤さんは勤務先の仕事を終えて懇親会場に駆けつけてくれた。私の家内も加わって計8名の懇親会は一体感があるとても愉快な時間になった。ホテルへの帰路、立ち飲みワインバーにも立ち寄ったが、そこでどんな話をしたのかまったく憶えていない。「ビール飲み放題」のうたい文句にまけて飲まれてしまったのだろう。
セミナーの翌日(土曜日)はバス旅行の予約を入れてあった。ずっと以前からWish-List にあった「富良野ラベンダー畑を見たい」「旭山動物園に行きたい」という願いを一挙に叶えるバスツアーを見つけたのだ。予約が早かったせいか、1A と1B という座席が用意されていた。やや年長ながらガイドの腕前はバツグンのガイドさんのおかげで、旭山動物園物語も美瑛の畑のエピソードも、ラベンダーの富田農園物語もとても印象深かった。
こうして家内にとっては11年ぶりになる四泊五日、北海道の旅を無事終えた。
「最後の晩餐はなににする?」と聞くと、「食べたかったカニやホッケはもういただいたので、あとは何でもいい」と言う。「じゃあ、僕が行ってみたいジンギスカンの店がある」とダルマに向かった。覚悟していたが、店はものすごく混んでいた。「真後ろで順番待ちしている人がいて落ち着かない」と思ったが、いざ自分たちの順番がくると、後ろの行列はまったく気にならず、夢中で食べた。若くもないのに「だるま」で一人6,000円ずつ食べる夫婦はあまりいないはずだ。