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札幌セミナーを終えて

●「武沢さん、これだけのために札幌に来ていては赤字でしょう」

先週金曜日の「経営ゼミナールin札幌」は参加者が4人。
今週の福岡セミナーも集客は数人なので、そう言われるまでもなく、ビジネスでみればこんなことをやっていてはいけないのだろう。

●「好きで来ているのですからら大丈夫です」とお答えしたが、今年スタートした『経営ゼミナール』は、集客面においてなにかと課題が残るイベントだった。

●そもそも「経営マニフェストを作ろう」という社長限定セミナーにニーズがないのか、それとも告知方法やホームページの作り方が悪いか、もしくは両方だと思う。おそらく両方だろう。

●今年の現実をふまえて、来年どうするかを考えたい。
ニーズがなくても、こういう骨太なセミナーは続けねばならないと思う。
当然、各地で行うセミナーが毎回黒字でなければならないとは考えていない。それに今回のように少人数でじっくりと双方向でやれるセミナーこそ、もっとも私がやりたいスタイルなのだ。

●四人だけのために午後1時から7時までじっくり6時間やる。

参加者の顔色をみながら、時間配分を臨機応変に変える。おそらく今回の参加者も大変満足してもらえたと思う。

●今回は、こんな方々が集まってくれた。

・「美しく働くためのユニフォームを提案する」
ケイズネットワークの佐々木 薫社長
http://www.ksnetwork.jp/index.html

・「日本で唯一の競走馬育成コンサルタント」
ハラマキファームクリニック 服巻 滋之社長
http://www.haramakifarmclinic.com/consulting/consulting.html

・創業70年、一貫しておいしいお米にこだわってきた
千野米穀店 徳永善也社長
http://www.chino-grain.co.jp

・はるか道東の訓子府町(くんねっぷちょう)から高速バスに乗って
やってきた起業準備中の公務員Aさん
http://www.windsnet.ne.jp/dir01/h01549/

●佐々木社長の会社は創業以来14年間、一度も赤字を出したことがなく、年商のほぼ半分に相当する現預金を蓄えてきた。しかも無借金だ。

「課題は成長性と収益性」とおっしゃるが、財務の安全性・健全性はバツグンだ。意志が強くないと出来ない芸当である。

●服巻(はらまき)社長は、競走馬牧場の大手・社台(しゃだい)牧場の白老ファーム場長を経験された。その経験を武器に2003年、日本人初の競走馬の飼養管理コンサルタントとして開業され、今では動物の病院や診療所も経営されている。

600舎ほどあるといわれる競走馬牧場をコツコツまわって顧問先を開拓してこられ、最近はネットもフル活用されてみごとに顧客創造されている。

●徳永社長の会社は、おいしいお米を食べていただくための社会活動を活発にされ、農家や生産者から一目おかれ、愛され、評価される会社を作ってきた。
歴史ある家業を近代的な経営に切り替える真っ最中で、とにかく勉強熱心な社長だ。

●役所勤務のAさん(40)は最近、人生計画を作ってみたそうだ。

意外に人生の残り時間が少ないことに気づき、起業計画を固めるためのヒントと心構えを知りたくて有給をとり、身銭を切って札幌にやってきた。大変見上げた心構えだと思う。

●徳永社長だけは翌日のイベント準備のために会社に戻られたが、それ以外の4人で札幌市内の小料理屋で夕食会。

「武沢さんは競走馬のことはご存知ですか?」
「はい、トウショウボーイとテンポイントの対決のころから、いや、その前のタニノムーティエやタケシバオーの時代から競走馬は好きですよ」
という話題から始まって、服巻さんが手塩にかけたあの馬、この馬の話題をサカナに酒がすすんだ。
カブラヤオー、グリーングラス、エリモジョージなどなど、生産者として接してきた数々の名馬の話はどれも興味深かった。

●一世を風靡した競走馬牧場も、栄枯盛衰がはげしい。

土地代、飼料代、人件費など、すべてにおいて高コストな日本の競走馬生産事情に改革をもたらし、日本の馬が世界で高く評価される日を夢見て服巻さんは今日も牧場を回る。

●たくさんの人が集まってワイワイやるのも楽しいが、今回のようにじっくりと対話しながらのイベントも来年何回かやってみたいと思う。

あえて、定員6人とか。