■青年の船「とうかい号」について 読者メール
「第35回青年の船 とうかい号」から下船して5日目。ようやく少しずつ、陸地モードに入ってきました。
本部役員の対応を批判する記事を二回にわたって書きました。そし
て、今年一番の反響がありました。賛否交じっていますが、全国か
ら届いた声の一部を紹介します。
1.今回の「とうかい号」、本部役員のお一人から。
・・・
乗船中は、何かと大変お世話になりました。先生のメルマガを拝見
させていただきました。
まずは、先生に大変不快な思いをさせてしまっていますことを、本
部役員の一人として深くお詫び申し上げます。本当にすみませんで
した。
先生がメルマガに書かれていることは、今後のとうかい号運営のた
めに、まず反省をし、次年度への申し送り事項の重要案件として討
議していく必要があると感じております。
ここからは、先生に対して大変失礼で無礼な表現になってしまうか
もしれませんが私の正直な考えです。申し訳ありません。
まず、先生がご立腹であることは十分理解でき、我々に落ち度があ
ったことも反省いたします。
しかし、先生がご自分のサイトに、本部役員の批判を書く必要があ
るのか?大変疑問に思っています。先生は、本部役員がとうかい号
にどのように関わってきているか、船の中での役割を本当にご理解
されていますか?私が思うところでは、先生は、研修委員会の設営
する「研修」がこの船のすべてと誤解されている気がします。
ご存じとは思いますが、船の組織には、研修だけでなく、企画、広
報、寄港地、生活といった大きな役割がまだ他にもたくさんありま
す。本部役員、特に部長・委員長は、それぞれが、いっぱいいっぱ
いの中を9日間突っ走ってきました。
精神的にも、肉体的にも、限界を感じたこともあります。各委員会
が築いてきたものすべてが、この9日間の「研修」なんです。
講師の先生に対して、確かにご無礼があったかと思います。私自身
も、武沢先生と名刺交換すらしなっかったのも事実であり、すれ違
ったときに会釈ができてなかったかもしれません。本当に申し訳あ
りませんでした。みんないっぱいいっぱいなんです。
先生方にもっと気を使うべきであったとは思いますが、我々はプロ
ではありません。
落ち度はたくさんあったかと思います。でも、終わって、「よかっ
たよかった」と、それだけでいいとも思っていません。
先生が、今回メルマガに書かれたことは、大きな反響を呼ぶことで
しょう。先生は、自分の気持ちがすっきりするかもしれません。
先生がどの本部役員に対していっているのかはわかりませんが、結
果、すべてを批判している捉えかたされます。また、すべてを通し
た目で、確定した事実で、書かれているのならしかたないことです
が、私の感じる限りでは、先生はすべてをわかっておられない。
メルマガにより、今後のとうかい号の存続すら危ぶまれる可能性が
あります。30,000人もの人がみているメルマガで、今回一般団員を
輩出している企業のトップもみているでしょう。その方々が、どう
思いますか?
もし、先生が怒りだけでご自分のメルマガにそのようなことを掲載
しているとしたら、 私には、先生の考えが全く理解できません。
先生が、この船の今後をこのままじゃだめだからと、思っていただ
き、指摘をしているのなら、他に我々に伝わる方法はあったのでは
ないでしょうか?
もう削除しません・・・それはどうでもいいことで、もう世にでて
しまったことですから。
我々JCは、大した団体ではありません。しかし、情熱と友情だけ
は他のどこの団体にも負けないものを持っています。
船の本部役員も、必死で半年間やってきました。
とりとめのない内容になってしまい、私の思いがどこまで通じたか
はわかりませんが、正直、先生のメルマガを呼んで、反省の気持ち
の反面、大きなショックを受けました。
一般団員の船内生活に対する懸命な姿も本部役員や各委員会が必死
で頑張ってきた姿も痛いほどわかりました。だからこそ、自分も頑
張ってこれたと思います。本当に残念でなりません。
改めてご無礼をお許し下さい。
・・・
2.関西の青年会議所メンバーの方より
・・・
私もJCメンバーです。JCの雰囲気は武沢さんのおっしゃるとおりで、
良いところもあるし悪いところもある団体だと思います。
確かによく「○○委員長を男にしてやってくれ」と事業の前に理事
長がいいます。
熱いのはいいのですが、熱さの質が世間と違っていて、世間の人か
らは明らかに浮いています。
顧客本位では無く、自分本位の熱さでしょうか。
でも、こういう私もJCを通じて素晴らしい人と出会い、感謝とか人
間性とかを学ぶ機会をいただいたので正直、世間から悪い評価をも
らうのはつらいです。
武沢さんのメルマガを見て、ちょっと勘違い、驕りの出ているJCの
人たちの気づくきっかけになれば、そして武沢さんのご意見を素直
に真正面から受け止められる強さ、素直さをJCメンバーは持って欲
しいと願います。
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3.関東の青年会議所現役メンバーより
・・・
私は青年の船に乗った経験はありませがん、先生のメルマガを読ん
で、JCそのものを批判されているようで愉快ではありません。
我々は皆、真剣です。研修団体ではありませんから、講師の先生に
不備があるのも事実でしょう。しかし、たった9日間だけ同乗した
第三者の先生に、JCの体質を批判できる資格があるのでしょうか。
もしあるとおっしゃるのなら、我々JCメンバーは、武沢先生のメ
ルマガをネット掲示板などで批判する資格もあると考えてよろしい
ですね。
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4.中部の青年会議所OBの方より
・・・
よくぞ、ここまで書いて頂きました。ありがとうございます。
「一事が万事」青年会議所の課題を提示して頂いたと思います。
各大企業、各中小企業、各種異業種団体、政治家、行政、特殊法人
などなど、良い点と、悪い点を知ってても、分かってても、変えら
れない原因は、その組織自体とトップの傲慢さにある。
個人個人は、それぞれ良い人ばかりだか、つい、その組織に埋没し
てしまう。
自己成長、自己変革、自己改革の遅さ、ここに青年会議所やその他
組織、日本の縮図がありように思います。
日々、変化成長する事が、存続の秘訣。
ありがとうございます。
・・・
5.北陸の青年会議所OBの方より
・・・
普段は冷静な武沢先生にしては珍しく攻撃的な文面を拝見し、「わ
ざわざJC相手に喧嘩を売らなくとも」と思っています。
ご指摘は至極まっとうなものです。船のなかで何があったのかはよ
く分かりませんが、先生のご不満はたぶん、一部の本部役員に向け
てのものだとお見受けします。しかし読み終えた後、全体から受け
る印象としては、「とうかい号」を全否定しているようにも映りま
す。
もし一部の人へのご不満なのであれば、その人たちだけに届くよう
なメッセージ方法はなかったのでしょうか。形として、メルマガに
八つ当たりしておられるように思えます。
・・・
6.今回の「とうかい号」本部役員のお一人から
・・・
このたびのとうかい号においては一般団員に向けての研修において
大変お世話になりましたことに心から感謝いたします。
また今回の事業に関しまして私ども本部役員が先生方、廻りのメン
バーや一般団員の活動に大変水を差す態度を取っていましたことに、
今さらながら深くお詫びいたします。
自己修練を行う団体をリードする我々が、今回のとうかい号でご指
摘をいただいたことについて反省すべき点は今更ながら多々思い出
すところがあります。
また今回のご指摘はひとりの経営者として自社の社員に対してもそ
ういった節がないか、改めて考えさせられました。
今後はこうしたことが無きようご指摘をいただいたことを肝に命じ
て今一度初心に立ち戻りJC活動をおこなうと同時に、今後こうい
ったことがこの「とうかい号」で無きようにしっかりと反省点とし
たいと思います。
・・・
7.今回の「とうかい号」研修委員会メンバーの方より
・・・
こんにちは。大変お疲れさまでした。この度は本当にありがとうご
ざいました。
お礼や、思い出話は書き尽くせませんので、早速本題にうつりたい
と思います。
研修委員会メンバーを全員MVPにしていただき有り難うございま
す。照れくさいほどにうれしいです。
私の不満といえば、本部役員に限らず、一部のチームリーダーに対
しても同じ研修の場にいないと一般団員の事がわからないだろうと、
思っていました。
(中略)
このように反省すべき問題は多々ありますが、私は青年会議所が大
好きです。本当に色々なことを教えてくれた実行力のある会議体で
あると思います。
数々教えていただいた中でも、特に、
・謙虚であれ
・素直であれ
・責任を自覚しろ
この3つを今回思い出しました。
我々は先生の言葉を謙虚に受け止め、ただ素直に感謝すれば良いと
思います。そして、自分の責任を全うできたか振り返ればいいと感
じました。
個人的には、真正面から青年会議所の最も悪い所をご指摘頂けたわ
けですので、本当にありがたいと思っております。
今回の先生のブログについては、たぶん、多くのJCメンバーは、
「もっともだ」と感じていると思います。
脈絡もなく、大変長い文章になりましたが、武沢先生への返謝の気
持ちとさせて頂きます。
・・・
8.関東地方 青年会議所OBの方より
・・・
JCの世界会頭が、「JCとロータリーの違いは何か?」という質
問に、「ロータリーは、一人のスーパーマンが、多額の寄付をして
社会に貢献すれば成功。JCは、多くの若者が汗をかいて事業を行
い、仮に失敗をしても成功だ。」と答えました。
今こそ、「とうかい号」の成果が、そして、JCの素晴らしさが発
揮されるときだと思います。なにせ、全ては「空」ですからね。
・・・
9.<武沢より>
たくさんのご意見、ありがとうございました。
私は二度にわたって本部役員の対応を批判する記事を書きました。
それは、腹立ちまぎれの腹いせで書いたのではないのか、自分の胸
に手を当てて考えましたが、決してそんなつもりで書いたのではあ
りません。
しかし、「もっと他に方法はなかったのか」と言われれば、絶句し
てしまいます。
昨日の午後、本部役員のトップの方から電話が入り、夕方、私のオ
フィスにお越しになりました。
今回の「とうかい号」の団長と本部長のお二人です。
謝罪とは言うものの、主旨は私へのクレームか抗議だと思い、多少、
身を固くしていましたが、お二人は素直に、お詫びと事実確認だけ
にお越しになっていることが分かりました。
私も抽象的なことではなく、具体的な事実をあげて、不満に思った
箇所をすべてお二人にお伝えしました。彼らは決して弁解も反論も
おっしゃいませんでした。しっかりメモをしておられました。
最初の緊張の30分が過ぎて、少しうち解けたあと、本部の楽屋裏の
苦労話なども伺いました。
「そんな事情があったのなら、講師にも包み隠さず伝えて下さいよ。
そうしたらこんな協力ができたかもしれないのに」と言うような行
き違いも幾つかあったように思います。
誠実で謙虚な方が本部役員のリーダーだったと、下船後になって初
めて知りました。(そのことがすでに問題なのですが)
そして、私は一生懸命な彼ら本部役員を一方的にメルマガで断罪し
たことを申し訳なく思いました。問題も多々あったが、それ以上の
実績を残したことをもっと強調すべきだったと内心で深く反省しま
した。
でも批判記事を書いた動機は不純なものではありません。
今回の講師陣は皆さん優しくて、プロフェッショナルな方々ばかり
でしたから、一言も文句を言わず、最初から最後までニコニコして
おられました。
しかし、私が感じた不満と疑念は私一人だけのものではありません。
講師陣全員の思いを代弁したつもりです。(私が一番過激ではあり
ますが)
不肖武沢が、講師を代表してその気持ちをどこかで何かの方法で訴
えねば、このまま「成功した研修船」として、講師の気持ちが理解
されないまま来年を迎えることになり、果たしてそれで良いのか、
という気持ちで書きました。
日本青年会議所(東海地区協議会)の「青年の船 とうかい号」は、
JCのお宝イベントの一つだと私は思います。
東海地区協議会の皆さんには、是非今後も受け継いでいってほしい
貴重な研修船です。
「すべては一般団員のために」のコンセプトと、それをサポートし
ているのはJCメンバーだけでなく、講師陣だってその一員なんだ、
研修のコマだけでなく、本部役員と委員会と一緒になってすべての
「とうかい号」を作っているという気持ちをJCメンバーにもっと
受け止めてほしかったというのが私の真意であります。
最後に、私も含めて「第35回 JC青年の船 とうかい号は素晴らしか
った」ということを否定する人は誰もいないと思います。
私を講師の一人に選んでいただいた方々に改めて感謝いたします。
■今回の講師陣
1.北川八郎先生(1944年福岡県北九州生れ)
満願寺窯 熊本県阿蘇郡
防衛大学、パイロット、化粧品メーカー勤務を経てインド放浪後、
満願寺温泉に穴窯を築窯。
40才代に40日断食を二度体験、人を引きつけているものは煩悩だ
けではない。この自然界に生きる力の源が満ちていることを悟る。
各地で瞑想の会「楽心会」を主宰され、著書も多数。
私は北川先生に、「生き方の達人」の入り口を教えられ、今後も
ご指導を仰ぎたいと願っている。
2.橋本英昭先生(1960年生れ、青年会議所OB)
株式会社アルフハウジング代表取締役
http://alfhousing.jp/
熱血漢。
上級エニアグラム修了資格をもち、今回も一般団員のために自己
と他人を理解するためのエニアグラム研修をやっていただいた。
私もうすうす気づいていた自分という人間を改めてよく理解する
ことができた。
できれば、今後は採用活動にこの手法を用いてみたいと思った。
3.富永秀一先生(1967年生れ)
環境ジャーナリスト。 http://otomi.tv/
1990年、1000人に一人の難関をくぐって名古屋テレビアナウンサ
ーとして入社。
学生のころ天文が大好きだったことから、他の星と地球の違いに
ついて興味をもつ。そして、この地球も極めて微妙なバランスの
中で生物が存在していることを知るにつれ、地球環境を守るため
に一般の我々が立ち上がらないと大変なことになる、とエコライ
フを啓蒙教育する日々を送っておられる。志の人。
不運にも私と同室となり、毎晩ご迷惑をおかけしたようで、下船
時にはかなりやせられていたように思う。
4.ブラザー・タイスケ先生(1973年 新潟県生れ)
音楽活動を続けたのち、2000年渡米。ゴスペルと出会う。
2003年、ゴスペルとジャズの街・ニューオーリンズに移住。黒人
たちを相手に、ゴスペルを教える。
とってもやさしい氏の語り口。だが、ひとたびステージに立つと、
ソウルフルなミュージシャンに豹変する。
「どこからあれだけ太い声がでるのだろう」「どうしたらあれだ
け熱いパフォーマンスができるのだろう」と氏の研修を見るたび
にうなってしまった。
プロ中のプロ。
http://spiritofsouth.oops.jp/
この4人の先生方と出会えたことは、私にとって、とても幸運でした。
講師OB会をやろうということになっています。