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スペシャル号

皆さん、こんにちは。「がんばれ社長!」の武沢です。つい先ほど(17日10:30頃)名古屋オフィスに戻りました。昨夜は、予定外の東京延泊になってしまったのですが、素晴らしいディナーミーティングを過ごすことができました。

さて今日のマガジンは、私の予定を楽しく狂わせてくれた百式の田口さんと、マネジメントコーチの大橋さんのお二人に、最近感じておられることを寄稿していただくことにしました。とても特急で仕上げて頂いた原稿とは思えないほどの内容が朝8時には届いていました。さすがです。

『さまざまな立場と深い思考』 作:百式管理人 田口 元氏

今日は武沢さんに依頼されて原稿を寄稿している。というのも昨日遅くまで東京に引き止めてしまったからだ。で、引き止める際の交渉条件として彼が出してきたのが「メルマガのネタを提供すること」であった。というわけで今原稿を書いている。

引き止めてしまったのは東京で「カタン」というゲームをやりたかったからである。ガズーバ!&マネジメントコーチの大橋禅太郎さんと三人で結局六時間ほどぶっとおしでゲームをしてしまった。ゲームの内容自体は下のホームページを見てもらいたいのだが、おもしろかったのは三人の間で繰り広げられた交渉合戦であった。

・カタン
http://www.catan.jp/

交渉では自分の手の内を明かさずに、いかに相手の手の内を読むか、という点が重要である。そしてこのゲームでは、シンプルなルールでありながら相手の手の内に隠されている発想だとか戦略だとかがかなり奥深いものであった。ゲームではあったが相手の思考を探る良い訓練になったと思う。

そして、人の思考を探ることはつまり自分の発想に新しい軸を加えることでもある。自分の立場から見えなかったものが相手の立場になると見えてくる。そういった深い思考は多面的なものの見方を与え、自分の論理をより強固なものにする。

さまざまな立場から見る、という意味では最近友人から聞いた六角ディベートなる手法も同様の効果があると思われるので最後に紹介したい。この手法は普通はイエス、ノーの二つの立場からしか行われないディベート(議論)を六つの立場から行うものである。六つの立場からの意見を聞いたり話したりすることによりイエス、ノーの二つだけの立場からでは見えなかったような新しい局面が見えてくるのだ。

それぞれの立場は六つの色に置き換えられており、それぞれ以下のような立場をとる。議論の際には「あなたは今回赤の立場で話してください、あなたは青、あなたは黄」などと指示をし、その立場でのみ議論をするようにする。

白:事実やデータだけを述べる
黒:論理的否定だけ述べる
黄:論理的肯定だけを述べる
緑:新しいアイデアや代替案だけを述べる
赤:感情や感覚だけで話す
青:まとめや結論だけを述べる

もっとちゃんと議論すべきではないか、と思われたときには上の六つの立場から物事を検証してみるといいのかもしれない。

というわけで百式特別レポートでした。百式もよろしくお願いいたします。

百式管理人 (http://www.100shiki.com/)

『メジャーメント』 作:マネジメントコーチ 大橋 禅太郎氏

メジャーメントとは測定方法のことである。効果的な経営をしている会社では簡単に数字にならない「やる気」だとか、「雰囲気」もなんらかの形で測定して、経営にインパクトを与えている。例えば社長が、「よっしゃ、俺の仕事の一つは社員のやる気を上げることだ」と言ったとしよう。いろんな努力やイベントをしたとしても、果たして結果として「やる気」が上がったかどうやって測定するか?
余裕のある会社ならば、人事やモーティベーションのコンサルタントを入れて外部の業者に測定してもらうところだが、それほど余裕のある会社は少ないだろう。
そこでお勧めはセルフ・スケーリングというやり方だ。ただ単に、「今のやる気、今までの最高を10、最低を1としたら、いくつ?」と記名/無記名どちらでもいいから聞いて、そんな形で、多くの一見測定しにくいことが、測定できる。会社組織に限らず、「今日僕のエンジョイ度は6」だったとか、「あの顧客と仕事をするとエンジョイ度が3だ」と自己測定すると、いろいろなことが見えてくる。
Management Associates http://www.japanpress.com
Zen Ohashi mailto: zen@japanpress.com

『失敗の予算化』 作:「がんばれ社長!」 武沢 信行

ある会社の若手女性管理職が面白いことを言っておられた。

「よく年配者の方が、『最近の若者には大胆さがない』とか、『失敗しても良いからもっと挑戦しろ』などと言いますよね。あれって矛盾してると思うんです。だって、そうした冒険をさせるような雰囲気じゃないのです。ふだんは、絶対に失敗できないような余裕のない雰囲気を作っておきながら、会議の時だけそうした大物ぶった発言をするのは許せない。部下からは見抜かれてますよ。」

なるほど、スルドイ視点だ。管理を強化すればするほど先々の見通しが立つ。しかし同時に、冒険や挑戦といった不透明な要素は排除されていく傾向になるのも管理強化の泣き所だ。

ならば、最初から失敗を予算に組んでおくというのはどうだろう。「失敗代」という勘定科目があってもおかしくない。「まだ失敗予算が800万円あるぞ」という号令のほうが分かりやすくて良いのでは。