次の問題に一問でも間違える幹部がいれば、すぐに降格して別の人に入れ替えよう。
<問題>
次の出題に解答せよ。ただし、正解がその間にあると確信できる上限と下限の数字を書け。上限と下限には、どれくらいの開きがあっても構わないこととする。
1.日本に会社の数は幾つ
2.時価総額日本一の会社はトヨタ自動車だが、その時価総額は幾ら
3.坂本竜馬が土佐藩を脱藩したのは西暦何年
解答:1.250万社
2.24兆円
http://e-comon.co.jp/pv.php?lid=887
3.1862年
いかがだろう。全問正解できたろうか?
上限と下限の間は幾らあっても構わないというにも関わらず全問正解が得られないということは、自意識過剰以外の何ものでもない。
自分には知識がある、という先入観が正解を阻む。
不正解の人、つまりあいまいな知識と先入観を元にした人たちが会社経営の意思決定に加わって大丈夫なのかと問いたい。
とは言え、何を隠そう、私も誤った知識を元にしていることが多い。
実はこの出題は、「『型』を破って成功する」(ジョン・オキーフ著、TBSブリタニカ)に出てくる次の問題が原型なのだ。
1.マーチンルーサーキング牧師が死亡したときの年齢
2.ナイル川の全長
3.OPECのメンバー国の数
4.旧約聖書の文書の数
5.月の半径
6.ボーイング747型機の重量
7.モーツァルトが誕生した年
8.ロンドン-東京間の飛行距離
9.アジアゾウの妊娠期間
10.もっとも深い海の深度
回答のルールは一緒で、上限と下限の数字を書けばよい。その開きはどれだけあっても構わない。解答は一番最後に記載するので、あなたも解いてみてほしい。
私はオキーフの出題の「1」「2」「4」を間違えた。キング牧師が亡くなった年令は50歳を超えていると思っていたし、ナイル川はせいぜい名古屋-東京間程度の距離だと思っていたし、旧約聖書の文書は100以上あるものと思っていた。
いっそ、何も知らない子供に解かしたほうが全問正解する可能性は高いように思う。
自分たちは何を知っているか、そして、何を知らないかを知るために、このような問題集を幾つか用意しておいて会議の前に出題してみよう。意外に謙虚な会議になるかもしれない。
また、講演やスピーチのつかみにも良さそう。
<出題の正解>
1.39歳
2.6,695キロ
3.12カ国(2007年現在)
4.39文書
5.1,738キロ
6.176,904キログラム(176.904トン)
7.1756年
8.9,534キロ
9.21ヶ月
10.10,920メートル
型を破って成功する http://www.amazon.co.jp/dp/4484991047/