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目に見えない好況

・・・GM(ゼネラルモーターズ)が2008年に会社更生法を申請し、トヨタの系列に入るだろう。そのとき、トヨタの株価は2万円を超える(今、8千円)
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という大胆予測を発表しているのが長谷川慶太郎氏だ。

そのことは後述するとして、昨日は台場の日航ホテルで株式会社ジューテックの年次総会に招かれ講演した。

さすがジャスダック公開企業の総会というだけあって住宅建設関連企業が多数参加されていた。
同社の足立社長以下、全役員が列席し格調高い雰囲気のなかにも景気の良さが伝わってくる勢いある会合だったように思う。

株式会社ジューテック http://www.jutec.jp/jutec/index.html

「いざなぎ景気を超えたというが、景気が本当によいとは思えない」という声が地方の中小企業経営者から多数聞こえてくる。
だが、「良い」か「悪い」か、二者択一でいうのならやっぱり「良い」のだ。
ただし昔のような好況感がともなってこないのには理由がある。それは、収入が伸びない、欲しいモノもあまりない、というなかでの好況だからだ。

私たちは体験上、「好景気=インフレ=収入と支出の増加」という構造しか知らないが、別の好況パターンもあるということを知っておこう。
今日のように、長期にわたるデフレのなかで経済発展を遂げたケースは過去にも一度ある。それは明治の半ばなのだが、そのあたり、先にご紹介した経済評論家の長谷川慶太郎氏が、月刊『致知』2007年3月号に投稿した論文に次のようにある。

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日本はいま、かつてない好況のパターンに入っている。これまでは、インフレによって物価が上昇し、賃金も上昇するという、目に見える形での好況だったが、今回は世界的なデフレの中での好況である。
物価も上がらない、賃金も上がらない。しかし経済成長が続いている、というパターンである。
人類が長期デフレを体験するのは今回が二度目になる。前回は1873年から1896年までの24年間、物価が下がり続けた。鉄鋼の価格は半値、小麦は三分の一、砂糖にいたっては四分の一の価格にまで下がった。
大下落といえるだろう。
(中略)
だがこの間、小麦の生産は三倍になった。砂糖は十倍、鋼材はなんと四十倍の生産量となった。産業革命によって技術革新が進み、それが世界中に広まって生産性が飛躍的に伸びた。それで物価が下がったのである。
(このあとの論理展開もおもしろいのだが、ここでは後略)
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月刊『致知』 http://www.chichi.co.jp/

さらに長谷川氏によれば、デフレが起きるときというのは、大きな戦争のない平和な時代である。
長期デフレ時代の特徴は三つ。ひとつは大規模なプロジェクトによるインフラ整備が進む。二つめは、人口の多い発展途上国の台頭。三つめは技術革新、である。
氏はそののち、日本の技術力の国際競争力の高さを具体例を列挙し、冒頭の大胆予測にまでつながっていく。

氏の結論、日本経済はまだまだ伸びる。私の結論も日本経済はまだまだ伸びる。いや、伸ばす経営者がいるからトータルでも伸びるのだ。

おもしろい時代がやってくる!

だから、「がんばれ社長!」