昨日号『どうする ジーコJapan』の続き。
日本サッカーの決定力不足という問題はずいぶん前から指摘されている問題です。どのように本質的に解決してきているかが問われます。
それは、「普段、Ｊリーグでたくさん点を取っている選手やチームなのに、どうして代表になると決められないのか」ということです。
代表チームゆえ、連携プレイの練習が不十分なのが原因かも知れません。また、対戦する相手チームがＪリーグよりレベルが上なのかも知れない。そもそも日本人のメンタリティでは、諸外国の「点取り屋」のようなフォワード選手が育ちにくいのかも知れません。
でも、それらは何の言い訳にもなっていませんね。
私は、指導方法と練習方法を変えていくべきだと思っています。
一昨日のニュース番組で、元浦和レッズの福田氏が、シュート本数の不足を指摘していました。Ｊリーグで活躍する外国人フォワードに比べ、日本の久保選手や大久保選手は、シュート本数においてはるかに劣っている点を指摘。
「決定力不足はシュート不足が原因。もっとドンドン積極的にシュートを放て！」というのが福田氏の主張。説得力あるメッセージでした。
たしかにビジネスでも、“決定力不足”に悩む営業マンの多くがシュート（面談）不足である点をみれば、福田氏の指摘はある程度あたっているでしょう。
しかし、それだけではまだ足りません。
なぜなら、福田氏は、得点ランキング上位のフォワード選手だけを対象にし調べているからです。
もし、私がサッカー解説者や指導者なら、チーム全体の総シュート数と総得点数を比較します。
個々の選手を見るよりは、まずチーム全体を上から見るべきでしょう。
その結果、フォワード得点の依存がどの程度あるのか、第二列以降の中盤や後半の選手が、どの程度得点に絡むのか、絡むべきか、絡むべきでないかと判断していきます。
代表チームの監督は、無意識のうちに自分流の型を持ち、それに固執したがる傾向にあるようです。つまり、理想のサッカーをめざしがちになります。
チャンスがあれば、まずシュート。そしてこぼれ球を他の選手が詰める、というような基本的な攻撃がサッカーの原点であり、そうした波状攻撃の練習をもっともっとやるべきでしょう。
・混戦から相手を交わしてシュートを放つ練習
・ドリブルからスキを見てミドルシュートを放つ練習
・シュートを一発で決めようとせず、シュート＆ラッシュの練習
・仲間の選手がシュートを放った直後のゴールへのラッシュの練習
・味方ゴールから敵ゴールまで、全員が全力疾走でパスを回しながらシュートにもっていく練習
など、点を取る嗅覚を研ぎ澄ます練習をもっと取り入れるべきでしょう。
いずれにしても、ワールドカップドイツ大会に向けて苦悩する今のジーコJapanが、どのように変わっていくかに注目しましょう。それをあなたの組織運営に照らし合わせてみていきましょう。大変興味深い教材だと思います。
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