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商人八訓

さすが三河の国・豊橋出身だけのことはある。中国、大連テレコムの前橋社長のオフィスには、『商人八訓』が掲げられているのだ。

商人八訓とは、渡辺崋山(わたなべかざん)が書きあらわしたもの。渡辺崋山。1793~1841(寛政5~天保12)、つまり江戸時代の人。三河国・田原藩の江戸半蔵門外藩邸に生まれる。江戸詰留守居役を務め、日本の海防強化を目的とした秘密結社「尚歯会」を高野長英、小関三英、江川坦庵ら、多くの蘭学者と結成。当時の日本人で、最も外国事情に明るい人物の一人でもあったという。蘭学を通して得た多くの外国情報を背景に国際情勢を論じ、鎖国日本が世界の水準よりはるかに遅れていると攘夷に反対を唱え、それがのちに、幕府に断罪される「蛮社の獄」に発展する。

まさか、中国でその崋山先生の「商人八訓」をメモることになるとは。これも何かの縁に違いない。ご紹介しておこう。

一.先ず朝は、召使いより早く起きよ
ニ.十両の客より百文の客を大事にせよ
三.買手が気に入らず、返しにきたならば、売る時より丁寧にせよ
四.繁盛するに従って、ますます倹約せよ
五.小遣いは一文より記せ
六.開店のときを忘れるな
七.同商売が近所にできたら懇意を厚くして互いにつとめよ
八.出店を開いたら、三年は食糧を送れ

私たちが忘れがちな商いの精神をものの見事に要約しているではないか。通読するだけではもったいない。「なぜそうなのだろう?」と考えてみよう。そして、社員と一緒になって、そのことの大切さを話し合い、実践できることを見つけてみよう。

ちなみに、愛知県にある田原市博物館には、色紙などの「商人八訓」グッズが売られている。通販には対応していないようだが、機会があれば入手したいものだ。

田原市博物館ミュージアムショップ
http://www.taharamuseum.gr.jp/shop/goods.html 

この崋山先生、調べるほどになかなかの傑物だということが判る。

明日はもう一つ、彼が書き残した教えをみてみよう。

短いが、今日は以上!